キム・ヨンギョンの孤軍奮闘も興国生命は正規リーグ優勝ならず…プレーオフで挽回なるか

興国(フングク)生命ピンクスパイダーズで孤独な戦いを続けるキム・ヨンギョン(33)は、プレーオフでどんな姿を見せてくれるのだろうか。

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女子バレー韓国代表キャプテンも務めるキム・ヨンギョンは、大きな期待感を抱いて昨年夏にVリーグ女子部へと復帰した。

興国生命は国内屈指のアタッカーとの呼び声も高いイ・ジェヨン(24)に加え、キム・ヨンギョンと代表主力セッターのイ・ダヨン(24)がチームに加わった。歴代最強クラスの選手をそろえたことから、「オ・ウ・フン(”どうせ優勝は興国生命“を略した韓国語)」「フンベンジャーズ(興国生命+アベンジャーズ)」と多彩な表現まで登場した。

キム・ヨンギョン

実際にVリーグが始まってからも、興国生命は第4ラウンドまで2位のGSカルテックス・ソウルKIXXに勝ち点12差をつける圧倒的なリードで、正規リーグ優勝へ順調な戦いを続けていた。

孤軍奮闘も及ばず…

ところが、第5ラウンドに突入してから気流がおかしくなった。

まず、イ・ダヨンが自身のSNSでチームメイトを批判するかのような投稿を行い、葛藤の様相を呈した。キム・ヨンギョンはパク・ミヒ監督も事実を認め、問題意識を提起した。

続けて、1人の所属選手が宿舎で“極端な選択”を試みたというニュースが伝った後、すぐさまイ・ジェヨンとイ・ダヨンが学生時代にチームメイトをいじめていた事実が発覚。バレーボール界を超え、韓国スポーツ界全体に大きな波紋を投げかけた。

結局、興国生命は主力級の活躍をしていたイ・ジェヨンとイ・ダヨンに、無期限の出場停止処分を下した。

これらの騒動以降、キム・ヨンギョンは“孤軍奮闘”を続けた。イ・ダヨンに代わりセッターを任されたキム・ダソル(23)は、それまで控えだったこともありパフォーマンスが安定せず。新加入の外国時選手ブルーナ・モライス(21)も、韓国バレーに適応できていない様子を見せた。

敗戦後、意気消沈した様子のキム・ヨンギョン

チーム全体が調子を落とすなか、キム・ヨンギョンはアタックやブロックのみならず、ディグやレシーブまでも務めた。さらには、精神的支柱としてチームメイトを励まし続けていたが、やはり彼女一人では限界だった。

イ・ジェヨンとイ・ダヨンが抜けた興国生命は、第5~6ラウンドの10試合で2勝8敗、わずか勝ち点7の獲得にとどまった。この間に2位GSカルテックスにも順位を逆転され、正規リーグ優勝も失敗した。

プレーオフでの活躍に注目

正規リーグのタイトルを逃す形とはなったが、まだ興国生命とキム・ヨンギョンのシーズンが終わったわけではない。興国生命は来る3月20日、正規リーグ3位のIBK企業銀行アルトスとのプレーオフを控えている。去る13日の正規リーグ最終戦から1週間が開くのはポジティブな要素だ。

キム・ヨンギョンは攻守にわたって貢献度が高かっただけでなく、太ももの負傷も抱えていたことから、完全なコンディションを維持することが難しかった。そのため、久しぶりに十分な休息を取って試合に臨むことになるだけに、パフォーマンスの向上が期待される。

ただ、対するIBK企業銀行もプレーオフに備え、正規リーグ最終戦でエースのアンナ・ラザレワ(24)を出場させなかった。両チームのエースが万全な状態でプレーオフを迎えるだけに、勝敗を予想することは難しい。

興国生命は、第5~6ラウンドにおいてIBK企業銀行と2度対戦したが、いずれの試合でもセットを奪えずに完敗を喫した。世界最高のアタッカーの1人にも挙げられるキム・ヨンギョンは、果たしてプレーオフでチームに勝利をもたらし、プライドを守ることができるのだろうか。

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