韓国プロ野球のサムスン・ライオンズは2月1日、2021年の再契約対象者との年俸契約を終えた。
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サムスンは今年から年俸システムを変更した。選手が自身の契約構造を直接選択できるニュータイプのインセンティブ制度だ。選手は交渉を通じて合意された「基準年俸」をもとに、「基本型」「目標型」「挑戦型」から1つを選択する。
サムスンはこれまで慣行通り進められた年俸決定過程を脱し、選手への動機づけによってチームの活力が増すことを望んでいる。
新たな年俸システムの仕組みはこうだ。まず、選手はチームの考課体系に基づいて球団と交渉を行い、自身の基準年俸を決める。
その後、基本型、目標型、挑戦型の3つのオプションから、選手自ら一つを選択する。
基本型を選択した選手は、考課体系に基づき合意した基準年俸をそのまま受け取る。別途のインセンティブは存在しない。
目標型を選んだ選手は、基準年俸から10%引き下げられた金額から年俸がスタート。以後、成績が良い場合は差し引かれた金額の数倍をプラスで受け取ることができる。
挑戦型を選んだ場合、基準年俸から20%引き下げた金額から年俸がスタート。以降は目標型と同様に、良い成績を出せば差し引かれた20%の数倍をプラスで受け取ることができる。
従来の年俸システムと最も異なるのは、選手本人が年俸の体系を直接選択できるという点だ。インセンティブと関連した各種の基準数値はコーチングスタッフとの相談を通じて整理され、当該選手との調整を経て最終決定される。
サムスンによると、オフシーズンの間に新しいシステムの説明を選手に行ったところ、好意的な反応を寄せられたという。
サムスン関係者は「個人が目標を設定し、達成しようとする過程で、選手が達成感を感じてもらいたいという趣旨がある」と、変化の理由を説明した。
新たな年俸システムの導入によって、昨年プロデビューしたキム・ジチャン(19)がチームトップの年俸上昇率を記録した。ルーキーイヤーに135試合に出場し、打率0.232の59安打を挙げたキム・ジチャンは、前年2700万ウォン(日本円=約270万円)から159.3%アップの7000万ウォン(約700万円)を受け取ることになった。
最高上昇額はチェ・チェフン(26)だ。昨シーズン、26試合に登板して11勝6敗の防御率3.58を記録したチェ・チェフンは、前年7500万ウォン(約750万円)から113.3%(8500万ウォン=約850万円)上昇の1億6000万ウォン(約1600万円)を受け取ることになった。
投手部門ではキム・デウ(32)が1億1500万ウォン(約1150万円)から34.8%(4000万ウォン=約400万円)アップの1億5500万ウォン(約1550万円)で再契約。野手部門では、キャプテンの外野手パク・ヘミン(30)が前年3億ウォン(約3000万円)から26.7%(8000万ウォン=約800万円)アップの3億8000万ウォン(約3800万円)でサインした。外野手キム・ドンヨプ(30)も、55.6%(7500万ウォン=約750万円)アップの2億1000万ウォン(約2100万円)を受け取ることになった。
今回、ニュータイプのインセンティブシステム適用対象となった28人の選手のうち、7人が目標型を、6人が挑戦型を選択。残る15人は基本型を選んだ。
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