フリーエージェント(FA)のヤン・ヒョンジョン(32)が、米メジャーリーグ(MLB)への挑戦期間を延長した。
ヤン・ヒョンジョンは当初、進出可否の期限を1月20日と定めていたが、アメリカ現地の状況考慮して期限を30日まで延長。前所属球団のKIAタイガースは異例ともいえるヤン・ヒョンジョンの要請を受け入れ、デッドラインを10日後に見送った。
KIA関係者は1月20日、「MLB進出に対するヤン・ヒョンジョンの思いが強い。新型コロナの影響でMLBのFA市場が停滞していることが、選手の立場としてももどかしいようだ」と明かした。
また、「当初は今日(20日)にも進出可否が決まる予定だったが、“待てる限り待ってみたい”というヤン・ヒョンジョンの願いを無視できず、さらに10日間の時間を与えることにした」と続けた。
現時点でいくつかのMLB球団がヤン・ヒョンジョンに関心を示してはいるが、満足できるレベルのオファーではないという。現地FA選手の移動がある程度落着き、市場の状況を見極めて進出可否を決めた方がヤン・ヒョンジョンの未練も減らせるとKIAは判断したようだ。
ヤン・ヒョンジョンとKIAは、19日に6時間以上にも及ぶ話し合いの末、ある程度の共感を示した。双方は自主的な交渉の締切を30日までに設定した。来月1日から春季キャンプが始まる点を考慮すれば、海外球団との交渉がまとまらなかった場合、その日にKIAと契約を結ぶ可能性が高いとみられる。
双方は「お互いに協議したため、交渉内容は契約時点まで公開しないことを約束した」と口裏を合わせた。KIAはすでに“エース待遇”を超える好待遇を約束している。ヤン・ヒョンジョンがKIA残留を選択した場合、彼が引退するまで積極的にサポートする方針のようだ。
KIAのチョ・ゲヒョン団長は、今回の件について次のように語っている。
「ヤン・ヒョンジョンは何といってもうちのエースだ。エースが切実に望む夢のために気をもんでいるが、かといって球団が利己的に接近することもできない。市場の状況を十分に調べ、未練がなくなるまで時間を与えることがエースに対する礼遇だと私は思う」
「この期間も、切実な思いを背負いながら個人練習に集中するヤン・ヒョンジョンの姿を見た。コンディションに心配はない。悔いを残さないよう最善を尽くせば、仮にチームに残留しても迷いなくマウンドに立つことができる。選手の気持ちは理解している。私自身、団長である前に野球選手の先輩として、(ヤン・ヒョンジョンの決断を)喜んで待つと伝えた」
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