元ソフトバンクの“大砲”イ・デホが現所属球団から去ることができない理由

韓国プロ野球の自由契約選手(FA)市場の大物イ・デホ(38)は、ロッテ・ジャイアンツを去ることができない。

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あくまで仮定だが、容易に予想できる理由は簡単だ。韓国プロ野球委員会(KBO)が今年からFA選手の移動を促進するために規定を改善したが、“高額年俸の年齢が高い選手”はまだ移籍が容易ではない。

まるで大学入試のように複雑極まりないKBOの規則を見てみよう。

①等級制

今回から適用されるFA選手「等級制」は、選手の移動をさらに円滑にする趣旨で導入された。大型スター選手以外は、他球団への移動が難しかった制度の補完策だ。そのため「等級制」が導入されれば、選手の需給がもう少し手軽になると予想された。

KBOは最近、FA選手リストを発表し、選手をA、B、Cとクラスで分けた。

イ・デホ

Aランクは、選手がもらった最後の年俸基準で、所属球団の上位3位以内や選手全体の30位以内の選手だ。Bランクは、球団内の年俸順位4~10位、あるいは全体の年俸順位31~60位の選手であり、Cランクは球団年俸順位11位以下、あるいは全体の年俸順位61位以下の選手や35歳以上の新規FA申請者だ。

②補償基準

Aランクは従来通り。年俸の300%、または年俸の200%と“保護選手”(ドラフトの対象にならないように指定した選手)20人以外の選手1人を補償しなければならない。

Bランクは、“補償選手”(FA選手を獲得した球団がその選手を出した球団に義務的に移籍させなければならない選手)指名時、保護選手が20人から25人に増え、金銭補償も年俸の200%から100%に減少した。現球団側が補償選手を望まない場合、年俸の200%を支給すればいい。

Cランクは、補償選手はないが、前年年俸の150%を支給しなければならない。過去よりも大きな緩和だ。

イ・デホの場合

補償の基準を下げたというが、イ・デホ(Bクラス)は未だに“高嶺の花”だ。彼の今季の年俸は25億ウォン(約2億5000万円)。イ・デホは今季、144試合に出場し、打率0.292、本塁打20本、110打点と活躍した。巨砲が必要な球団であれば、のどから手が出るほど欲しい成績だ。

しかしイ・デホを獲得するためには、球団側が支払わなければならない代価があまりにも大きい。

38歳のイ・デホの年齢を考慮すると、25億ウォンと補償選手1人を渡さなければならない。もしくは50億ウォン(約5億円)を支払わなければならない。年俸まで含めると金額があまりに大きい。

他球団が獲得するには非常に難しい条件だ。そんな理由から、イ・デホが所属するロッテ・ジャイアンツを去ることは難しいという見通しが出てくる。

ストーブリーグは各球団の実力差を減らし、来シーズンのプロ野球をさらに楽しくするチャンスだ。さらに試合がない時期にも、プロ野球の関心を高めることができるカードでもある。実際にストーブリーグが始まり、7人のFA選手が現れた斗山ベアーズの記事が連日のように報じられている。

メジャーリーグはスター選手の驚くべき移籍が多い。だがKBOのFA制度は、まだ改善する余地がありそうだ。

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