昨シーズン、韓国プロ野球KBOリーグの防御率1位は、KIAタイガースのリャン・ヒョンジョンだった。
ヤン・ヒョンジョンは防御率2.29を記録し、当時斗山ベアーズ所属のジョシュ・リンドブロム(2.50)やSKワイバーンズ所属のキム・グァンヒョン(2.51)を抜いてトップに立った。
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授賞式の期間であった2019年12月、ヤン・ヒョンジョンは2020シーズン以後のメジャーリーグ進出の意思を明かした。2回目のフリーエージェント(FA)の資格を得るだけに、最後のチャンスという思いで世界最高の舞台に挑戦する意向を示した。
それから約9カ月が過ぎ、ヤン・ヒョンジョンと韓国でトップ争いを繰り広げたキム・グァンヒョンとジョシュ・リンドブロムは、メジャーリーグで雌雄を争った。
キム・グァンヒョンはセントルイス・カージナルス所属で、ジョシュ・リンドブロムはミルウォーキー・ブルワーズ所属で、去る9月15日(日本時間)に並んで先発登板した。新人王候補に挙げられているキム・グァンヒョンは7イニング無失点、ジョシュ・リンドブロムも5イニング無失点と、各自の任務を果たした。
近年の国際大会でヤン・ヒョンジョンとともに韓国代表のエースとして活躍していたキム・グァンヒョンは、同日の好投によって防御率を0.63とした。数年前よりファストボールの球速は下がったが、KBOリーグよりも広いストライクゾーン、相手打者がキム・グァンヒョンに不慣れなこと、そして最高のキャッチャーであるヤディアー・モリーナとの呼吸などを背景に、メジャーリーグでもトップクラスの活躍を繰り広げているわけだ。
もしキム・グァンヒョンが来季に球速を取り戻せば、リュ・ヒョンジンがそうであったように、最高の舞台でさらに優れた活躍を見せることも可能だろう。
キム・グァンヒョンの活躍で、自然とヤン・ヒョンジョンにも視線が集中している。
キム・グァンヒョンとジョシュ・リンドブロムだけでなく、韓国で活躍してメジャーに進出したメリル・ケリーも昨季の勢いを継続している。彼らはいずれも球威では評価されていないが、高水準の試合運用能力を前面に出して試合を消化している。
ヤン・ヒョンジョンもまた、ファストボール、スライダー、チェンジアップ、カーブの4球種を前面に出して試合を引っ張っていく。今季はやや浮き沈みもあったが、8月からの7試合は防御率2.85と、例年並みの数字を出した。ファストボールの平均球速は、昨季より2キロほど速く測定されている。
準備もある程度は終えた。
ヤン・ヒョンジョンのエージェンシーであるスポスターズは、彼の海外進出を支援するために、キム・ヒョンスのメジャー進出を進めたリコスポーツと手を握った。ヤン・ヒョンジョンがメジャー球団と契約する場合、スポスターズとリコスポーツ、そしてリコスポーツと協力関係にある米国エージェンシーのJPスポーツアドバイザーと、3つのエージェンシーが力を合わせる。
残された不確定要素は、市場の状況だ。アメリカが新型コロナウイルスの影響を受けながら、メジャーリーグも深刻な経済的打撃を受けた。誰も今後のFA市場を展望できないため、ヤン・ヒョンジョンの未来も現時点では見通すことができない。
それでもキム・グァンヒョンが現在のペースでメジャーリーグ最初のシーズンを終えた場合、FA市場で先発投手を狙うメジャー球団は、間違いなくヤン・ヒョンジョンを無視することはできないだろう。
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