セントルイス・カージナルスのキム・グァンヒョン(32)は、8月の勢いを9月にもつなげられるか。見通しは明るい方ではあるが、第一関門を突破しなければならない。“油断禁物”という意味だ。
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キム・グァンヒョンはメジャーリーグ(MLB)のルーキーのなかでも好調な8月を過ごしたといっていい。
新型コロナウイルス感染者がチーム内で発覚したことで中断を余儀なくされた時期もあったが、抑えではなく先発としてマウンドに立ったキム・グァンヒョンの姿は彼に合っているかのようだった。
先発登板した8月の3試合では15.2イニングを投げ、防御率0.57を記録。去る28日のピッツバーグ・パイレーツとのダブルヘッダー第1戦では勝利こそ無かったものの、6回1失点(自責点0)と力投してみせた。
紆余曲折の末、先発に落ち着いたという点からも現地での評価は高い。現地メディアは「キム・グァンヒョンは今シーズンのナショナル・リーグ新人王を受賞してもおかしくない活躍をしている」と絶賛している。
当初は時速150キロを上回る速球中心の投手としての活躍が期待されたキム・グァンヒョンは、新型コロナによる4カ月近い中断期間に休息よりも制球、パワーよりも緩急調節に集中し、パターンの変化を図った。
野手の集中力を最大限維持するため、投球テンポを速くして不利なカウントでも変化球を投げる老練さで相手打線を制した。特に2つのタイプのスライダーは、キム・グァンヒョンが投げるチェンジアップ、カーブと絶妙な調和をもたらし、打者の頭の中を複雑にした。
MLBで堂々と先発投手デビューを飾れたキム・グァンヒョンは、来月2日にシンシナティ・レッズとリターンマッチを戦う。
この日、レッズはMLB通算193試合75勝61敗、防御率3.41を誇るソニー・グレイを先発登板される予定だ。グレイは今シーズン、7試合で5勝1敗、防御率1.94とサイ・ヤング賞級の活躍を見せている。41.2イニングを投げて三振55個を奪い、四球15個を許した。WHIP(投球回あたり与四球・被安打数合計)も1.01に過ぎない。カージナルス打線の奮闘が必要だ。
キム・グァンヒョンとしては強打者に有利なグレート・アメリカン・ボール・パークでの初登板だけに、長打に警戒しなければならない。ハイファストボールや高速スライダーだけでなく、ツーシームファストボールやチェンジアップなど、ゴロを誘発できる球種を多く投げなければならないものとみられる。
レッズ打線は去る8月23日の対戦時、キム・グァンヒョンの前に計3安打に倒れた。それだけに、今回の対戦に向けてさらに徹底した分析が行われることだろう。
前回の対戦では前後のタイミングを奪うピッチングで打線を封じ込めたキム・グァンヒョン。次の登板では、目線を揺さぶる戦略で打者の重心を高めることが有効なものとみられる。
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