韓国野球委員会(KBO)が新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、外国人選手のガイドラインを緊急強化した。
当初、新型コロナ検査で陰性反応と診断された場合はチームへの合流が許されていたが、KBOは3月26日、直近の期間に韓国に入国した選手全員に2週間の自己隔離を命じた。
3月27日、KBO関係者は「3月22日以降に入国した5球団の外国人選手15人に2週間の自己隔離を勧告した。期間は入国日から計算する。入国日を基準に、2週間自己隔離をしなければならない」と明かした。
去る3月22日、LGツインズのタイラー・ウィルソン(30)はじめサムスン・ライオンズ、ハンファ・イーグルス、KTウィズ、キウム・ヒーローズの外国人選手15人が一斉に韓国に降り立った。
KBOの勧告事項に基づけば、彼らは全員、入国日を基準に2週間自己隔離をする必要がある。
これは新型コロナ予防のための適切な措置だ。
韓国内における最近の感染者は、国外からの入国者に発生している。空港の検疫所では陰性反応と診断される場合が多いというが、新型コロナの潜伏期間は2週間程度と知られている。検査時には陰性反応でも、その後2週間以内に陽性反応が出るケースもある。
各球団の選手人数の規模を考慮すれば、一人の感染によって膨大な感染者が発生する可能性もあるのだ。
とはいえ、KBOのガイドライン強化が遅れを取っているようには感じられない。
当初KBOは、入国した外国人選手が空港で特別な入国手続きを行った後、新型コロナ検査の結果が出るまで自己隔離を行うよう、各球団に指示していた。そして、陰性反応が出れば、チームに合流しても問題ないという指針を伝えていた。
その指示に従い、数人の外国人選手はすでに検査を終えてチームに合流し、練習にも参加している。
26日、LGのウィルソンとロベルト・ラモス(25)はチャムシル球場で約3週間ぶりにチームメイトと合流し、トレーニングも行った。そして同日夕方、KBOは強化された方針を各球団に伝達した。
球団側としては、新型コロナ予防のためのKBOの指針はいくらでも需要するという立場にある。とはいえ、これに伴う混乱は避けられないのも事実だ。
特に、シーズン開幕日については再び疑問符がつく確率が高い。
自己隔離に該当する外国人選手たちは、4月末の開幕に向けてコンディションを調整することが非常に難しい。先発を務める投手陣ならなおさらだ。2週間の自己隔離の後、本番に向けてコンディションを管理し、実戦で投球数を増やしていくには最低でも3週間以上が必要だからだ。
KBOは、早ければ4月21日もしくは24日を開幕日に据えていると伝えられている。球団側も同じ日程を開幕日と仮定し、練習プログラムを組んでいるものとみられる。
しかし、現状を考慮すれば、球団間の公平性を鑑みて開幕日を遅らせる必要がある。最近入国したばかりの5球団すべて、外国人投手が先発の軸となっている。
とある球団関係者は「自己隔離の措置に従った場合、先発投手が4月末の開幕に向けてコンディションを整えるのは簡単ではない状況だ。球団内部では、前日に突然伝えられた自己隔離措置に対する対策を討議している」と明かした。
KBOは、翌週に予定されていた緊急実行委員会(10球団オーナー会議)を開かず、4月7日に理事会(10球団代表理事会議)を通じて開幕日を決定する計画だ。
4月7日以降の練習試合開催の可能性も残されている中、KBOと10球団でどのような意見が交わされ、結論が下されるかに関心が集まっている。
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