北朝鮮サッカーが再び“ボイコット”を宣言した。
12月25日、韓国サッカー関係者によると、女子サッカー北朝鮮代表が2020東京五輪のアジア最終予選を放棄した。
2020年2月に済州島で開かれるオリンピック予選に参加しない予定だという。
北朝鮮は最近、相次いで国際大会をボイコットしている。去る10月のカタールW杯アジア2次予選のホームゲームで、韓国メディアと応援団、取材陣の平壌(ピョンヤン)訪問を遮断し、自国の観客さえ競技場に入れない決断を下したことが始まりだった。
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続く12月に釜山(プサン)で開かれた東アジアサッカー連盟(EAFF)E-1サッカー選手権では、女子代表チームを明確な理由を明かさないまま、不参加とした。
そして今回、東京五輪の出場権がかかった女子サッカーの予選まで放棄するなど、わずか3カ月間で3度の“自演いじめ”という謎の暴挙に出た。
北朝鮮がオリンピック予選に参加しない理由は、まだ明確にされていない。ただE-1選手権とオリンピック予選の開催地がいずれも韓国という点から、不参加の理由を推定することは可能だろう。
最近になって南北関係が悪化したことで、北朝鮮が済州島を訪れることは負担である可能性が高い。
北朝鮮が予選に参加しないことで、コリン・ベル監督率いる女子サッカー韓国代表のオリンピック初出場の可能性は高まった。韓国は北朝鮮、ベトナム、ミャンマーと同じグループAに入っている。
当初、グループAでは北朝鮮と韓国の首位争いが濃厚と見られていた。北朝鮮が抜けても、他のチームは追加されないとされている。
グループリーグで1位となった場合、グループB(オーストラリア、中国、タイ、台湾)の2位と、グループリーグ2位の場合はグループBの1位と準決勝で対戦することになる。オリンピック予選の決勝に上がった2チームに、東京五輪の出場権が与えられる。
つまり韓国は、グループBの1位通過が有力なオーストラリアよりも、最近E-1選手権で引き分けた中国と準決勝で対戦するほうが有利だ。
オーストラリアは世界のベスト8に数えられるが、中国とは戦力が近い。むしろE-1選手権での直接対決(0-0)では、韓国が優勢だった。
北朝鮮がこのまま不参加となれば、韓国は相対的に戦力が落ちるベトナム、ミャンマーに勝つだけでグループ1位に上がれる。そうなればオリンピック出場権をかけた準決勝で、中国と対戦するシナリオを描くことができる。
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