「ACLには良い思い出がたくさんある。必ず決勝に進みたい」
浦項(ポハン)スティーラースのFWイム・サンヒョプ(33)は今シーズン、言葉通り“躍動”を続けている。Kリーグ1(1部)では10ゴールでチーム得点王だ。彼自身、リーグ戦での二桁得点は2015シーズン以来6年ぶりである。
そんなイム・サンヒョプがアジアの舞台でも存在感を見せつけた。
10月17日、全州(チョンジュ)ワールドカップ競技場で行われたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント準々決勝の名古屋グランパス戦で、イム・サンヒョプは2得点を挙げてチームを3-0の完勝に導いた。
イム・サンヒョプは名古屋戦のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に選ばれたが、ドーピングテストにより公式インタビューには応じなかった。同日のすべての日程を終えた後、本紙『スポーツソウル』の電話取材に応じた。
イム・サンヒョプは試合を振り返り、「グループステージで名古屋に勝てず気分が良くなかった。国内でやるだけに日本勢には絶対に負けてはならないと思った。因縁もあったが、ゴールを入れて勝つことができて嬉しい」と喜びを明かした。
自身2点目となる後半ロスタイムの得点は完璧なコントロールシュートから生まれた。彼は「僕が巻いて蹴ることをDFは知っていてついてくる。それで、ドリブルをするふりをしながら巻いて蹴る練習をたくさんしていたのだが、絵のようにゴールが決まった」と笑った。
イム・サンヒョプのシュートの秘訣は練習にある。「全体練習が終わった後に個人練習をする。練習でしたことがピッチ上で発揮できたので、もっと練習をしたくなって自信も持てるようになった」と説明した。
キム・ギドン監督からの信頼と支持も厚い。イム・サンヒョプは「監督は僕の長所をよく知っていて、活かしてくれようとしている」とし、「自分が良くない状況で浦項に来たが、プレーすることに安らぎを感じている」と強調した。
イム・サンヒョプは“ACLに強い男”と呼ばれる。水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングス所属の2018年には計10試合に出場し、鹿島アントラーズとの準決勝2ndレグで得点。昨季はグループステージステージ最終戦のヴィッセル神戸戦でのPK含め5試合2ゴールを挙げ、チームのベスト8進出に貢献した。今季もグループステージと決勝トーナメントを合わせて4ゴールを決めている。
「ACLは僕にとって良い思い出がある。継続して出場経験を得ることで自信につながった。こうした部分が上手くいく部分だと思う」
来る20日に行われる準決勝の相手は蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)。両チームの対戦は“東海岸(トンへアン)ダービー”と呼ばれ、韓国でも長い歴史を誇る伝統のダービーマッチだ。ただ、今季の対戦成績は1分2敗と負け越している。
イム・サンヒョプは最後に、「今年一度も勝ったことがない蔚山現代にACLという舞台で勝ってみたい。ACLはリーグ戦とはまた違う雰囲気が形成される。どのチームと対戦しても勝つ準備はできている。浦項は“ワンチーム”で戦うチームだ。必ず決勝に進みたい」と並々ならぬ意欲を示した。
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