韓国選手初の快挙で“ドジャースの伝説”と肩を並べた柳賢振。「仲間とファンのおかげだ」
「ホームで試合を行なえたので、韓国のファンが多くて大きな声援も送ってくれた。シーズン序盤からホームで良い試合ができていたので、自信もあった」
柳賢振はジェリー・ロイスとサンディー・コーファックスに続き、ポストシーズンで7イニング無失点試合を2回以上達成した、ドジャース史上三番目の左投げ投手となった。
「すごいレジェンドと比較されることはいいことだ。すべての選手たちとともに準備をした。選手として気分が良く、聞こえもいい」と明るい表情を浮かべた柳賢振。
ただ、今シーズン途中に負った不測の負傷には悔しさが残るのも事実だ。
チームメイトのジャスティン・ターナーも「柳賢振は負傷さえなければサイ・ヤング賞の候補だっただろう」と語っていた。
事実、今季はシーズンの準備過程から容易ではなかった。2月には風邪をこじらせ自宅隔離措置を受けるなど紆余曲折を経験し、開幕序盤には股関節の負傷で3ヵ月間グラウンドを離れなければならなかった。
肩の手術後の復帰シーズンとなった昨季。チームはワールド・シリーズに進出したが、その場に昨参加出来なかった悔しさを、この日の力投で払い飛ばした柳賢振。
「サイ・ヤング賞候補になりえたという賞賛を得られただけで光栄に思う。結果的に負傷があったために(成績や受賞に関しては)まったく気にしなかった。試合のたび先発投手ができる役割を全うしようとしたから、今まで良い成績が出たようだ」と、淡々とした表情を見せたことが印象的だった。