4年と1年の延期期間を置いた末に2020東京パラリンピックが開かれる。韓国選手団は8月18日、本大会に出場すべく日本の東京に向かった。先に開かれたオリンピックの感動を受け継いでいく予定だ。
東京五輪ではメダルを手にすることがなくとも、多くの選手たちが感動の瞬間を作ってくれた。
金メダルを多く獲得したアーチェリーだけでなく、女子バレーボール、走り高跳び、水泳、柔道、近代五種などに出場した韓国選手たちは、最善を尽くす姿で五輪精神を具現化した。自らの限界に挑戦し、強い相手に向かって全力を尽くす姿は、それ自体でメダル以上の感動を与えた。
東京パラリンピック選手団長を務めるチュ・ウォンホン韓国障がい者テニス協会会長も、この部分に全面的に同意する。ただ、より良い未来のために選手団が成績も出さなければならないという立場でもある。 障がい者スポーツの長期的な発展のためにも、メダルは必ず必要だということだ。
「スポーツは成績が重要だ。 勝つことが負けることよりずっとましだ。ただ最善を尽くしたのだから、成績を出せなかったとしても落胆しないでほしい。選手たちが健康に参加し、選手本人が満足できる成績を出してほしい」(チェ・ウォンホン団長)
今回の東京パラリンピックで韓国代表チームは4個の金メダル監督を目標に掲げている。チュ団長は「金4個は保守的に取った数値」とし、内心より多くのメダルを期待している。
チェ団長は、選手らが汗を流した分だけ、さらに多くのメダルを獲得し、パラスポ―ツに関する関心が長く続くことも願う。メダル数によって関心は比例するからだ。だからこそ、東京パラリンピックを通じてなぜパラスポーツをしなければならないのか、そしてパラスポ―ツがどれほどリハビリに役立つのかを知ってほしいという気持ちが大きいという。
「パラリンピック選手だけでなく、多くの人は後天的事故などで障がいを持つことになる。 しかし、実際に障害を負うと、人々はあまり外に出たがらない。スポーツや文化活動で外に出る回数も思ったより多くはない。自らを隔離してしまう。スポーツをする障がい者の数は多くはないが、彼らは良い選択をしているわけだ」
障がい者がスポーツを通じて心身のリハビリに成功する場合が多い。実際、スポーツを通じたリハビリは社会的にも必要であり、障がい者が社会の構成員として生きていく力になる。 しかし、韓国の障がい者スポーツ環境は、東京パラリンピックが開かれる日本に比べても劣る。
チュ団長は、2012年ロンドン・パラリンピックの経験を思い浮かべた。 当時、車椅子テニスの役員2人が試合参観のため、テニスコートを訪れた。
しかし、満席でチケットが取れなかった。すでに家族連れで観衆席をいっぱいだった。結局、2人はうらやましさと無念さを感じながら、引き返さなければならなかった。
「今回の東京パラリンピックを通じて、多くの人に障がい者スポーツにもっと関心を持ってもらいたい」と繰り返し強調したチェ団長。そこには、パラスポーツでの分野でも韓国がスポーツ先進国になることを願う想いが滲んでいた。
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