2020東京五輪の野球は「終わるまで」終わったわけではない。ダブル・イリミネーション方式で2連敗を喫しても優勝の機会がある。1次リーグを1勝1敗で終えた韓国も、依然として優勝が可能だ。
13年前、北京五輪のように全勝優勝を再現できなくなったが、「2015プレミア12」のように最後に笑って首位に立つことができる。
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韓国はやや馴染みの薄い大会方式の恩恵者になるかも知れない。
韓国はイスラエルに勝利するもアメリカに敗れ、1勝1敗。B組2位で決勝トーナメントに進出した。グループ1位で決勝トーナメント進出時には、決勝まで2連勝、グループ2位で決勝トーナメント進出時には決勝まで3連勝が必要だ。
つまり、今回の東京五輪の野球は、勝利するほど試合数が減っていく。5戦5勝で金メダルを獲得することもできるし、グループ3位になったとしても一次リーグから計8試合を行って最後に勝てば、金メダルを獲得することができる。
韓国はこれから4連勝すれば金メダルになる。 8月1日のドミニカ戦で負けても、次の試合から4連勝すれば頂点に立つ。
もしかしたら、6年前に東京で優勝カップを手にしたプレミア12と似た結果が出るかも知れない。
当時、韓国はグループリーグで日本とアメリカに敗れたが、準々決勝では3戦3勝で首位に立った。日本に0-5、アメリカに2-3で負けたが、準々決勝キューバ戦で7-2、準決勝の日本戦で4-3、そして決勝戦でアメリカに8-0の完勝を収めた。
当時も日本は優勝を目指して最精鋭メンバーを構成していた。現在、投打の二刀流でメジャーリーグで大活躍中の大谷翔平がエースの役割を果たし、韓国との試合では韓国打線を圧倒した。異変を最小化する大会方式によって、09年ワールドベースボールクラシック(WBC)に続いて国際舞台制覇を視野に入れてきた日本だ。
ところが、初代プレミア12の主人公は、日本ではなく韓国だった。 準決勝の日本戦で大谷に8回まで無得点。逆に日本にリードされていた韓国は、9回に日本の必勝継投を切り崩して奇跡の逆転勝ちを収めた。
準決勝まで日本は6戦6勝、韓国は6戦4勝2敗を記録していたが、韓国が決勝戦に進出して頂点に立った。大会最終戦績では韓国が6勝2敗で優勝、日本は7勝1敗で3位だった。
野球は目まぐるしく変わる種目だ。底をついたように不調な打線も安打一つで持ち直すことも多々ある。 沈黙している4番打者のカン・ベクホも、ドミニカ戦からはまた違う姿を見せてくれるかもしれないということだ。
国際舞台でなかなか自分の技量を発揮できなかったヤン・ウィジも、アメリカ戦の最後の打席で2塁打を放った。
日本の『スポーツ報知』は東京五輪に先立って、日本とアメリカを同級と評価し、韓国、ドミニカ共和国、メキシコ、イスラエルの順で戦力を評価した。
評価した通りの結果が一次リーグでは出たが、大会運営方式上、敗者にも機会が与えられる。6年前のプレミア12のように、最終戦績で遅れを取っても首位に立てることができるということを、しっかりと頭の中に入れておこう。
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