元阪神オ・スンファン、“来季の自分”への期待語る。東京五輪代表入りの可能性も言及

今シーズンからマウンドに戻ってきたオ・スンファン(38、サムスン・ライオンズ)が、久しぶりに取材陣の前に立った。

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去る2019年8月のサムスン復帰で韓国プロ野球に帰ってきたオ・スンファンは、当時から多くのスポットライトを浴びながらもメディア露出を極力避けていた。自分のせいでチームの雰囲気に影響を及ぼすことを懸念したためだ。

そんなオ・スンファンが今回、違法賭博による出場停止処分を終え、今シーズンから韓国プロ野球のマウンドに本格復帰した感想を明かすべく、インタビュー室の門を叩いた。

オ・スンファン

4戦連続登板に“酷使”の声もあったが…

オ・スンファンは最近、韓国プロ野球で意図せず話題の中心に立たされた。

というのも、先週末に行われたハンファ・イーグルスとの4連戦(ダブルヘッダー含む)で、オ・スンファンが全試合に登板したからだ。このサムスンの連続起用に、一角からは「酷使だ」との声も挙がっていた。

しかし、オ・スンファン本人は「決して酷使ではない」と否定。「当時のコンディションを考えると絶対に酷使ではない。監督やコーチングスタッフからは休息をもらったが、状況次第では自分もマウンドに上がる準備をすると伝えていた。ウォーミングアップをして特にダメージも無かったので、登板を自ら志願した」と、自らの意思によるものであることを打ち明けた。

そして、「もしコンディションが十分に整っていなければ、チームを考えて登板を志願しなかったはずだ」と続けた。自分のコンディションは自分自身が一番理解している。オ・スンファンは、自分が4連投できると判断したからこそ、自ら登板を望んだのだろう。

こうしたオ・スンファンの体力と精神力に、ホ・サムヨン監督も「勝てる試合でオ・スンファンを起用できることほど良いことがあるだろうか」と親指を立てた。

代表復帰の噂に「もし助けになるなら…」

去る6月9日のキウム・ヒーローズ戦で復帰登板を果たしてから、オ・スンファンはジェットコースターのようなシーズンを送った。

復帰直後は球威の衰えからか打たれる場面が多く、変化球も鋭さを失っていたオ・スンファン。それでも、苦しみながらも多くの試合で投げ続けたことで、全盛期の球威を取り戻すことに成功。変化球にも鋭さが加わり、一躍アンタッチャブルな投手へと変貌した。

10月22日現在まで、オ・スンファンは11試合連続無失点の好ピッチングを続けている。

オ・スンファンは「復帰直後よりも良くなったと思う。言い訳に聞こえるかもしれないが、今年は新型コロナの影響もあり、準備の過程で大変なことが多かった。何より1年近く実戦経験が無い状態だったし、そのなかで手術も行った」と復帰までの苦労を振り返った。

また、「チームはもちろんファンの皆さんに申し訳なかった。“もっとしっかり管理して、早く良い姿を見せられていれば、良い成績も出せたのに」と悔しさをにじませると、「幸いにも、後半戦になるにつれてコンディションが良くなった。だからこそ、来シーズンがより楽しみだ」と、来シーズンはより発展した姿を見せることをファンに約束した。

試合勝利後、捕手カン・ミンホとセレモニーをするオ・スンファン(右)

来年にも韓国の数え年で40歳を迎えるオ・スンファンは、20~30代の選手と比べてもそん色ないパフォーマンスを発揮していると評価される。この活躍ぶりから、来る東京五輪で野球韓国代表チームに選ばれる可能性も示唆されている。

これについて、オ・スンファンは「私が代表チームの助けになるかはわからない」と謙遜しつつも、「もし助けになるならいつでも駆け付ける」と思いを語った。

今の好調をこのまま維持できれば、不惑の年齢が近づくオ・スンファンが韓国代表として東京五輪のマウンドに立つ日が実現するかもしれない。

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