プロ8年目のアン・ソヒョンは、韓国女子ツアーを代表する“美女ゴルファー”だ。
2020シーズンに初めて韓国女子ツアーのフルシード権を獲得したアン・ソヒョンは、その美しい外見によって、実力以上の人気を集めている。賞金ランキングは95位(2792万ウォン=約280万円)にとどまっているが、スポンサー企業はなんと7社に上る。
この数字はトップクラスの選手に勝るとも劣らない。
彼女の帽子の正面ロゴのメインスポンサーはサミル製薬だが、右の肩と腕にはスポーツ衣類メーカーであるDESCENTEゴルフのロゴが、上着の襟には信用協同組合やテフン総合建設という文字が左右に書かれている。ボトムスには「世宗フィールド」という文字が刻まれている。いずれもアン・ソヒョンを後援する企業名だ。
大会中、アン・ソヒョンが所属する組は、多くの取材陣に追われる。いわゆる“アン・ソヒョン効果”だ。
韓国女子ツアーは現在、世界的に脅威となっている新型コロナの影響で、予期せぬ夏休みを迎えた。8月16日に幕を下ろした「デユウィニアMBN女子オープン」以降、ツアーは8週間の休息期に入った。韓国女子ツアーは来る10月8日、メジャー大会「ハイトジンロチャンピオンシップ」(賞金総額10億ウォン=約1億円)で再開される。
アン・ソヒョンは休みの期間、一生懸命に実力を磨いている。彼女にとっては、とても貴重な時間だ。朝5時に起床し、自宅近くの世宗フィールドで2時間ほどの練習ラウンドで一日をスタートさせる。
朝食後は100ヤード以内のショートゲームに重点を置く。ドライバーの飛距離は不足していないだけに、ショートゲームを磨いてバーディー確率を高めたいという思いだ。昼12時まで、ウェッジショットとパッティング練習に掛かる。弱点と指摘されているパットは、なんと500回ほど練習する。腰が凝ってしまうほどだという。
ランチの後には高強度のウエイトトレーニングを行い、ショットのレッスンも受けている。22時になってからようやく帰宅するほど、練習に精を出している。
アン・ソヒョンが練習に練習を重ねている理由は、ただひとつ。ようやく手にした韓国女子ツアーのフルシード権を守るためだ。2017年に条件付きで1部ツアーに参戦したが、その時と今とでは気持ちも感覚も雲泥の差だという。
アン・ソヒョンは2014年にジャンプツアー(3部ツアー)で、2016年にドリームツアー(2部ツアー)で1回ずつ優勝を経験したくらいで、1部ツアーでは6月の「BCカード・ハンギョン・レディースカップ」21位が最高成績だ。10大会に出場し、5大会で予選落ちした。
外見ではなく、実力で自分の真価を見せたいというアン・ソヒョンは、「汗は嘘をつかないということをよく知っています。多くの方々から過剰にいただいた関心と愛情に応えるために、1部ツアーに残らなければなりません」と覚悟を決めている。
彼女のファンサイト「サフラン」は、会員数が600人を超えた。アン・ソヒョンは「現在のようなファンの愛情も、実力がなければ跡形もなく消えてしまう」とし、「プロ選手である以上、実力で見せたい」と強調した。
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