“韓国の大谷翔平”を夢見る高校球児がアメリカに渡った。テキサス・レンジャーズと契約したキム・ソンジュン(18)のことだ。
【写真】韓国メディアが撮った大谷の妻・真美子さんソロSHOT
キム・ソンジュンの代理人を務めるリコースポーツは5月19日、キム・ソンジュンが現地時間18日午前にレンジャーズと契約金120万ドル(日本円=約1億7393万円)で契約したことを明らかにした。
キム・ソンジュンはこの日、レンジャーズの本拠地グローブライフ・フィールドで、球団関係者が見守るなか公式入団会見も実施した。
2007年5月1日生まれで高校3年生のキム・ソンジュンは、韓国高校球界で1年次から“二刀流”として頭角を現した選手だ。2年次には投手として152kmのストレートを投げ、打撃でも非凡なセンスを披露した。
高校通算では、現在まで打者として打率0.302、2本塁打、16打点、OPS(出塁率+長打率)0.857。投手としては通算27試合に登板し、70.1回を投げて6勝3敗、防御率3.21という成績を残している。
韓国ではKBO新人ドラフト1位指名が確実と見られていたが、本人の視線は早くから海外に向いていた。
大谷翔平の登場で韓国でも“二刀流”への関心が高まるなか、キム・ソンジュンもそのスタイルを志向。そこでレンジャーズが積極的にオファーをし、全幅の支援を約束したことで、今回の契約が実現した。
入団に際し、キム・ソンジュンは「名門球団のレンジャーズで挑戦を始められることをとても光栄に思います。本当に嬉しいです。誠実に努力して必ずメジャーの舞台に立ち、球団の選択が正しかったことを証明したいです。夢を叶えるためにもっと一生懸命プレーして、ボールを速く投げて、もっと笑顔を見せていきたい」と意気込みを語った。
また、高卒メジャー挑戦の理由について、「レンジャーズから非常に魅力的なオファーをいただきました。二刀流に挑戦したかったし、(レンジャーズ側も)聞き入れてくれて、育成プログラムまで細かく組んでくれました。アメリカで成功すれば、もっと大きな舞台に立てると思っています。二刀流は大変かもしれないが、それだけ努力すれば良い結果が出ると信じています」と伝えた。
さらには、「レンジャーズではチュ・シンス先輩がプレーしていました。本当に偉大な先輩ですし、自分もその後に続いて頑張りたい。この球場に来るのは初めてですが、韓国と違って壮大でした。早く昇格して、この場所でプレーしたい。2030年までにメジャーに昇格するのが目標です」と意欲を見せた。
そして、自身のロールモデルとして大谷翔平に言及。「野球だけでなく、野球以外でも学ぶことが多くあります。投打どちらも優れた成績を残して、早くメジャーに上がりたいです。遊撃手も投手もどちらも好きで、どちらか一方に絞ることはできないですが、投手のほうが少し得意かもしれません。アメリカで一生懸命頑張りますので、たくさんの応援をお願いします」と強調した。
レンジャーズは韓国人選手と縁のある球団だ。かつては日本でオリックス・バファローズにも在籍したパク・チャンホがプレーし、その後はチュ・シンスも7年間在籍。直近では2021年にヤン・ヒョンジョンが所属した。
キム・ソンジュンがレンジャーズ史上4人目の韓国人選手としてメジャーの舞台に立つ日は来るのか。“韓国の大谷翔平”の挑戦を温かく見守りたい。
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