世界的ロックバンドU2のリーダーであるボノが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に書簡を送ったことが明らかになった。
4月12日、韓国大統領府のカン・ミンソク報道官は書面でのブリーフィングを通じて、ボノが文在寅大統領宛てに、母国アイルランドの新型コロナウイルス感染症克服に向けて韓国の支援を要請する内容の書簡を送ったと明らかにした。
【写真】U2の楽曲についても語り合ったボノと文大統領の関係はこのときから始まった!!
ボノは書簡を通じて「新型コロナウイルス危機に対応する過程で、文大統領と韓国の先導的な役割に対して深い感謝を伝える」とし、「非常に重要な時期に韓国が見せた生命を救うリーダーシップに、全世界が感謝と感銘を受けながら見守っている」と述べた。
ボノは「韓国で生産されたり在庫がある個人保護装備、または診断キットなどがあれば、私が直接購入してアイルランドに寄贈したい」と、アイルランドへの医療装備支援のために直接購買する意思を明らかにした。
続いてボノは「現在アイルランドでは、新型コロナウイルス感染確定者が取り返しのつかないほど増加している」とし、「韓国が保有している洞察力と知識、何よりも使える装備を配ってくれることを丁寧に要請したい」と述べたという。
またボノは「(私は)今やいつになく文大統領のファンだ」とし、「大統領はこの20年間、私が会った首脳たちの中で唯一、当面業務ではなく歌や歌詞への言及で(私との)対話を始めた方」として「絶対に忘れられない」と追伸を付け加えた。
ボノは2019年12月、U2の来韓公演時、文在寅大統領と面談を行ったことがある。
当時、文在寅大統領はU2のコンサートオープニング曲とエンディング曲について言及し、こんなことを話した。
「韓国人としてとても共感できるメッセージが盛り込まれた歌だった」
そうした関係性もあって文在寅大統領は4月10日、ボノに書簡を送り、「要請された医療機器購入の件については私たちの関係当局と協議できるように措置する」と明らかにしたという。
文在寅大統領は「韓国は新型コロナ対応過程で蓄積された防疫および治療経験と臨床データを、国際社会と積極的に共有しており、アフリカ地域など、保健脆弱国家支援のためのグローバル協力にも貢献している。これまで数多くの危機と挑戦を克服した国民の底力をもとに、アイルランドが今回の新型コロナの危機も賢明に克服していくものと信じる」と激励した。
続いて「今後も世界的な平和のメッセンジャーとして大きな活躍をしてくださることを期待する」と付け加えた。
U2は1976年にアイルランドのダブリンで結成されたバンドで、世界で約1億8000万枚のアルバムの販売記録を持ち、グラミー賞を計22回受賞した世界的なバンドだ。ボノは貧困撲滅キャンペーンなどにも乗り出し、ノーベル平和賞候補に挙がったこともある。
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