中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染症が、アジアはもとより欧州まで拡散されている中、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が総力対応を指示した。
文大統領は1月28日、新型コロナウイルス感染症に対応する国立中央医療院を訪問した。
韓国国内だけで4人目の感染患者が発生するなど、新型コロナウイルスの拡散による懸念が高まる中、現場の状況を直接チェックし、政府の徹底した対応意志を強調するためのものと解釈される。
【関連】新型コロナウイルスの影響は韓国のサッカークラブにも…
同日午前、国立中央医療院の救急医療センターに到着するやいなや、手を消毒してマスクをつけた文大統領は、握手も省略して病院の建物の前に設置されたテントで、キム・ヨンジェ国立中央医療院の中央感染病病棟運営支援チーム長から報告を受けた。
キム・チーム長は、移動型コンピューター断層撮影(CT)装備を通じて、感染が疑われる患者の判別を進めていることを中心に報告した。
文大統領は「無症状で、空港を通過した方をすべて調査して、症状が確認された方々を隔離して診療すること、2次感染を最大限阻止する措置とともにこれを国民に公開して過度な不安がないようにすることが、すべて必要だ」と注文した。
キム・チーム長が手洗いとマスク着用の重要性を言及すると、文大統領は「政府が迅速に対応する必要があるが、一般国民はマスク着用や手洗いのみできちんと心配する必要はないということか」と改めて確認した。
文大統領は「韓国の医療陣が十分な備えをしているとしても、感染患者が隔離されて診断を受ける地域の住民は不安ではないか」とし、「その不安を解消する努力が必要だ」と言及した。
文大統領は、韓国で2番目に感染が確認された患者が隔離されている病棟に移動しても同じ点を強調した。
文大統領は「過去、MERS(中東呼吸器症候群)事態の時に入院患者を通じて他の患者や医療陣が感染して不安だったが、以後は感染病対応体系が大きく改善され、そんな心配をする必要がなくなった」とし、「一度ぐらいはそれを明確に説明してほしい」と注文した。
さらに、文大統領「中央医療院は、旧正月連休にも24時間対応体制を稼動するなど、みなさん苦労が多かった。この状況が終結するまで緊張感を持って職務を全うしていただきたい」と明らかにした。 それとともに「政府がもっと強力に取るべき措置があれば、いつでもおっしゃってほしい」と付け加えた。
前へ
次へ