2023年、史上初めて韓国のキムチ輸出先が90カ国を超えた。これは10年前と比較して31カ国も増加した数値だ。
輸出先増加に伴い、今年のキムチ輸出額も“新型コロナ特需”で史上最高額を記録した2021年を超えるものとみられる。
特筆すべきは北米や欧州の輸出先が増加している点で、これらの地域は成長速度も速い。
これは、海外でキムチが「免疫力を高める健康食品」という認識が形成されたうえ、近年の韓流ブームの影響で韓国料理に対する関心が高まっているからだ。
11月21日、韓国政府・関税庁の貿易統計によると、2023年1~10月のキムチ輸出先は日本やアメリカなど93カ国で、史上最多を記録した。
キムチ輸出先が90カ国を超えたのは初であり、10年前の2013年(61カ国)と比較して32カ国も増加した。
これまでは新型コロナ特需を享受した2021年が89カ国で史上最多だった。昨年は87カ国と小幅の減少を記録したが、今年再び増加傾向に転じ、2年前の記録を塗り替えた。
今年1~10月のキムチ輸出額は昨年の同期より10.1%増の1億3059万ドル(日本円=192億円)で、年末まで増加傾向が続くようであれば、2021年の史上最高記録(1億5992万ドル)を更新する可能性もある。
また、今年1~10月のキムチ輸出量は3万7110tで昨年の同期比7.2%増。こちらもやはり、増加傾向が続けば2021年の記録を上回る。
特に、アメリカへの輸出額は2013年の495万ドルから2023年は3331万ドル(約49億1219万円)で、全体輸出額対比比重も5.5%から25.5%に大幅増加した。
そのほか、オランダへの輸出額の割合も2013年の1.0%から2023年は4.7%と増え、イギリスも2013年の1.6%から2023年は3.8%と増加した。
アメリカではこれまで、キムチは韓国スーパーなどでしか購入できなかったが、現在はウォルマートやコストコなど現地の大型流通チャネルでも販売されている。
アメリカと欧州では、現地での韓国のキムチの人気を証明するかのように、「キムチの日」を制定する地域が増えている。
最近では、英ロンドン南西部自治区のキングストン区が欧州で初めて11月22日を「キムチの日」に制定し、話題を集めた。
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