日本では久保建英の親友と知られ、すべての韓国サッカーファンに愛されたイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)の“下克上”騒動が依然として騒がしい。その影響は韓国芸能界にも広がった。
フランス出身のタレントであるファビアンと、活動再開を控えたガールズグループAPRIL出身のイ・ナウンがダメージを受けている。
イ・ガインの騒動は、サッカー韓国代表がアジアカップのベスト4で敗退し、その敗北の原因がユルゲン・クリンスマン前監督と彼を雇用した韓国サッカー協会チョン・モンギュ会長にあると皆が口をそろえて批判していた時期に、突然浮上した。
英メディア『ザ・サン』が準決勝を控えてソン・フンミンとイ・ガンインの争いがあったと報じ、その過程でソン・フンミンの指が脱臼したともされた。韓国サッカー協会がその事実を異例にも速やかに認めたことで、議論が大きくなった。
「東方礼儀之国」と自国を呼ぶ韓国で、しかもチームワークが重要なスポーツという点で、イ・ガンインの態度は公憤を買った。
幼い頃からテレビ番組を通じて天賦の才を見せ、韓国サッカーの“未来”、“至宝”と呼ばれたイ・ガンインに多くの人々が裏切りを感じ、クリンスマン前監督やチョン・モンギュ会長に対する批判とは別に、イ・ガンインに対する叱責も続いた。
そのショックは今現在も続いている。イ・ガンインをモデルに使った企業は広告を下げ、再契約の意思がないと明らかにし、イ・ガンインが出場した試合でさえ先発出場の有無を知らせる字幕や広報が見られなくなった。
それだけイ・ガンインに対する現在の世論が冷ややかだということを感じることができる。
イ・ガンイン側は「ソン・フンミンがイ・ガンインの首筋を掴んだとき、イ・ガンインがソン・フンミンの顔に殴りかかったという記事の内容は事実と違う。イ・ガンインが卓球をした当時はベテラン選手も一緒にいたし、卓球はその日以前からいつもやってきたこと」とし、事実と異なる部分があると主張しているが、世論を変えるには力不足だ。
そんなイ・ガンインの騒動の影響は、韓国芸能界にも広がった。まず、フランス出身のファビアンにダメージが直撃した。
パリ・サンジェルマンのファンとしても知られるフランス出身のファビアンは最近、自身のインスタグラムに「多くの人々に“自分の国に帰れ”と言われたので帰ってきた」とし、フランスではなく永住権も持つ韓国に帰ってきたことを知らせた。悪質コメントを書き込んだユーザーへの皮肉だ。
彼は「カタール、フランスの日程は多事多難だったが、新しい友達も作って、それなりに上手く締めくくった。一喜一憂して計画通りにいかないのが人生ではないか」と伝えた。
イ・ガンインがパリ・サンジェルマンに所属していることから、一部のオンラインユーザーの八つ当たりがファビアンに対する悪質なコメントとして広がったのだ。
実際にファビアンのYouTubeチャンネルには、「チャンネル登録を取り消す」「イ・ガンイン選手をこれ以上応援しないでください」「ガンインコインの上場廃止」といった悪質コメントが書き込まれた状態だ。
彼だけではなく、イ・ガンインとの熱愛説が浮上したことのあるAPRIL出身の俳優イ・ナウンにも火の粉が降りかかった。
イ・ナウンは今年1月、イ・ガンインとデートを楽しんだとして熱愛説に包まれた。イ・ナウン側は「恋人関係ではなく知人同士だ。熱愛では絶対にない」と否認したが、2人が交際してすでに破局した関係ともされ、混乱を加えた。
そんななかでイ・ガンインの議論は、検察不送致決定で幕を閉じたAPRILの“いじめ疑惑”と結びつけられた。終わったはずの過去の疑惑が蒸し返され、イ・ナウンに叱責が殺到したりした。
また、2月17日に放送されたドラマ『財閥×刑事』(原題)の第6話にイ・ナウンが短く登場したのだが、彼女の活動再開よりもイ・ガンインとの熱愛説に焦点が合わされたりもした。
なおイ・ガンイン側は、「残りの内容については再び立場を整理して明らかにする。もう一度、イ・ガンイン選手に失望されたすべての方々に心から謝罪する」と頭を下げた状態だ。
(記事提供=OSEN)
◇イ・ガンイン プロフィール
2001年2月19日生まれ。韓国・仁川広域市出身。身長174cm。サッカー韓国代表。幼少期に出演したKBSサッカーバラエティ番組『飛べ、シュットリ』で類まれなる才能を発揮し、“神童”として一躍注目を集めた。2011年にスペインに渡りバレンシア下部組織に入団し、2018年10月にトップチームで公式戦デビュー。2021年夏にフリーでマジョルカに加入、2023年夏にフランスのパリ・サンジェルマンに完全移籍。マジョルカ時代の同僚である日本代表MF久保建英(レアル・ソシエダ)とは同じ2001年生まれで、普段から仲が良いことで知られている。
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