「一審でク・ハラさんが原告や被告人だったら、裁判はそのまま終了する。しかしチェ・ジョンボム氏に対する刑事裁判で、ク・ハラさんが被害者であり、証人でもあるため、控訴審の手続きにはまったく支障がない」
ク・ハラは7月、一審で裁判所に出席し、2時間ほど非公開の証言を残している。刑事裁判で被告人が死亡した場合、“公訴棄却”で裁判が終結するが、ク・ハラの場合は被害者であるため適用されない。
また控訴審と一審で同じ証拠を持って裁判するため、ク・ハラが一審で残した陳述は、すべて二審でも効力を有する。したがってチェ・ジョンボムの控訴審には支障がないと思われる。
それどころかク・ハラの極端な選択が、チェ・ジョンボムに不利な量刑理由になる可能性があるというのが法曹界の見方だ。
前出のキム弁護士は「裁判所や検察がチェ氏の一連の問題がク・ハラさんを死に追いやったと見れば、当然、被害者が一審よりも大きな被害を受けたので、控訴審の量刑を決める上で無視することはできない。検察は求刑を増やし、裁判所も量刑参酌理由とする可能性が高い」と説明した。
また「最近、性犯罪処罰について法曹界でも全体的に雰囲気が重く、処罰も重くなっている。性犯罪の処罰を強化してほしいという世論と社会的雰囲気も無視できないだろう」と付け加えた。
チェ・ジョンボムの控訴審の具体的な日程は現在、未定となっている。