『THE BATMAN』『スペンサー ダイアナの決意』に参加したサヴィル・ロウ勤務の韓国人テーラーとは

2022年03月22日 映画

イギリスのダイアナ元皇太子妃を描いた映画『スペンサー ダイアナの決意』が韓国で大絶賛されているなか、チャールズ皇太子の衣装製作に関わった韓国人テーラーのキム・ドンヒョンにも注目が集まっている。

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韓国では公開直後から口コミが広まり、公開初週の週末には早くも観客動員4万人を突破した本作。

特に、アカデミーで2度の衣装デザイン賞(2013年『アンナ・カレーニナ』、2020年『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』)に輝いたジャクリーン・デュランによるダイアナ妃の衣装が公開前から話題を呼んでいたが、公開後にはチャールズ皇太子の衣装を手がけた韓国人テーラー、キム・ドンヒョンも注目を集めている。

キム・ドンヒョンはイギリスのオーダーメイドの名門高級紳士服店が集中しているサヴィル・ロウ唯一の韓国人テーラーとして経歴を積んでいるなか、勤務していた「キャド・アンド・ダンディ(Cad and the Dandy)」が偶然『スペンサー』の衣装制作が行うこととなり、映画製作に参加することとなった。

『スペンサー』制作陣も満足

(写真=『スペンサー ダイアナの決意』)

『スペンサー』はダイアナ妃の衣装はもちろん、イギリス女王やチャールズ皇太子など、ロイヤルファミリーのファッションが非常に重要視された作品で、チャールズ皇太子の衣装は重要なポイントの一つだった。

キム・ドンヒョンはジャック・ファーシングが演じたチャールズ皇太子のツイードオーバーコート1着とツイードスーツ1着、シューティングスーツ1着の計3着の衣装を最初から最後まで1人で制作したため、その意味も格別だ。

製作のためにチャールズ皇太子の写真や本などでリファレンスのイメージを探し、コートやスーツラペルの長さ、すべての角度、ボタンホールの大きさ、ボタン間の距離まで細かく把握し、心血を注いだという。

その結果、イギリス王室の正統性を完璧に生かした衣装を完成させ、『スペンサー』の制作陣は深い満足感を示したそうだ。

なお、キム・ドンヒョンは現在日本でも公開中の映画映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の衣装制作にも参加している。

キム・ドンヒョン

彼は『THE BATMAN』でペンギン役を演じたコリン・ファレルのディナージャケットを手がけ、ギル・コールソン役のピーター・サースガードが着用した衣装も仲間のテーラーたちと分業して作り上げている。

韓国人テーラーのキム・ドンヒョンがチャールズ皇太子の衣装を製作して話題を呼んだ『スペンサー』は、韓国全土の映画館で絶賛上映中だ。そして日本では今年秋に公開予定となっている。

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