グローバルなエンターテインメント企業という名声に比べて、無知な発言と安易な対処が失望感を抱かせた。
BTS(防弾少年団)らを擁する韓国大手芸能事務所HYBEの所属アーティストたちが、歴史認識不在による不適切な言動で年初から議論に包まれた。
まずENHYPENのジェイは最近、韓国史への“侮辱議論”が起きた自身の発言に対して再度謝罪した。
ジェイは1月10日にENHYPENメンバーのソンフンと行ったライブ放送で、「(韓国史は)短編小説のような感じだ」とし、「他の国々は本当に終わりがない。韓国はあっという間に過ぎてしまう」と述べ、韓国の歴史を侮辱したと批判された。
ジェイは最初の謝罪文で、「理由がどうであれ」という表現を使って真正性を疑われた。
最終的に彼は、2回目の謝罪文で「謝罪の気持ちをきちんと表現する語彙力さえ足りない僕が韓国の深い歴史に対して誤って表現したことは、本当に軽率な行動だった」と頭を下げた。
韓国とオーストラリアの二重国籍者であるNewJeansのダニエルも最近、旧正月(旧暦の1月1日)を「チャイニーズニューイヤー(Chinese New Year)と表現し、議論の的になった。
ダニエルは1月19日、コミュニケーションアプリPhoningを通じてファンに「“チャイニーズニューイヤー”に何をする?」と尋ねた事実が知らされ、騒動となった。
その後、ダニエルは「ミスに気づいてすぐに削除したが、すでに多くの方々にメッセージが伝えられ、取り返しがつかなくなった」とし、「旧暦のお正月は韓国を含めて様々な国と地域で記念する名節なので、私の表現は不適切であり、その部分を深く反省する」と謝った。
ジェイは2002年生まれ、ダニエルは2005年生まれで年齢が若く、デビューして間もないため危機管理が足りなかったと理解することはできる。しかし単純な“失言”、当事者の“無知”とだけ片付けることができないのは、彼らが持つグローバルな影響力のためだ。
ENHYPENとNewJeansは、BTSを筆頭に全世界を舞台にするグローバルグループを作っているHYBEレーベルの所属アーティストだ。デビューと同時に、日本など海外へのデビューとワールドツアーなどを通じてグローバルファンと会っており、今後もさらに世界で活躍していく見通しだ。
そんな影響力を持つアーティストが誤った歴史認識を持っているのであれば、問題は簡単ではない。彼らの言動一つひとつが韓国を代表するようになり、K-POPに接するグローバルファンにそのまま影響を及ぼすことになる。
さらにジェイの場合、最初の謝罪文と2回目の謝罪文の温度差が明確に異なる。2回目の謝罪文は、誰かが代理で作成した可能性を排除することが難しい。
ダニエルも同じHYBE傘下であるにもかかわらず、「Happy Seollal Greeting」としており、韓国語の「旧正月」のローマ字表記で挨拶したBTSとは対照的だ。HYBEという組織内で意思統一が図られていないことを意味する。
偶然にもK-POP界によれば、昨年、HYBE内部で元年メンバーが多数退社し、経歴職の社員が新規入社した。多くのK-POP関係者は「HYBE内のアーティストに対する愛情が大きかった既存メンバーが多数退社し、新しい人材を採用した」と口をそろえた。
最近の一連の事態は、組織内部の問題点がそのまま露呈した傍証だ。
SNSなどファンとのコミュニケーション窓口が多様化された時代であるだけに、グローバルなアーティストの言動を注意させ、正しい教育を受けさせることもやはり所属事務所の責任であり義務だ。
現在活動している大多数のアイドルメンバーは、幼い頃から練習生生活で高校生活をまともに過ごせなかったため、歴史認識の不在が伴わざるを得ない。
その点を十分に認知し、グローバルな舞台に立つ前に所属アーティストに対する歴史、文化教育を十分に進めなければならなかったが、今回の事態はそうできなかった所属事務所の痛恨の過ちだ。
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