ここ数年、韓国ではアイドル出身の俳優がドラマで活躍することが珍しくなくなった。
通称「演技ドル(演技もするアイドルの略語)」たちが色眼鏡で見られることも減り、安定した演技力で脚光を浴びるケースが増えている。
中にはドラマだけでなく、ハードルが高いとされる映画にまで活躍の場を広げる人もいる。その代表格といえるのが、IU(27)とペ・スジ(25)だ。
本名のイ・ジウンで女優業を行うIUは、このほどイ・ビョンホン監督の新作映画『ドリーム』(原題)の撮影の真っ最中だ。
ドラマ『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』『ホテルデルーナ』、Netflixオリジナル映画『ペルソナ』などで演技力が認められたIUとって『ドリーム』は商業長編映画デビュー作となる。
しかも、ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』『梨泰院クラス』で知られるパク・ソジュンとの共演に、早くも期待の声が上がった。IUも自身のインスタグラムに撮影中の写真を投稿するなどして映画への愛情を示している。
2012年の映画『建築学概論』で“国民の初恋”という枕詞が付いたペ・スジも、映画に挑戦し続けている。
昨年末に韓国公開された映画『白頭山』で初の妊婦役に挑んだ彼女は、キム・テヨン監督の新作『ワンダーランド』(原題)でパク・ボゴム、チョン・ユミ、チェ・ウシクらと共演する。IUと同じく撮影現場に送られた差し入れをSNSにアップするなどし、和気あいあいな雰囲気をうかがわせた。
IUとペ・スジの他にも、SHINHWAのキム・ドンワン(40)やApinkのパク・チョロン(29)がこのたびスクリーンに登場する。
キム・ドンワンは7月1日に韓国で公開された『歌い手』(原題)で、人間味あふれるキャラクターに扮した。パク・チョロンは7月9日に公開予定の映画『不良な家族』(原題)を通じて映画初主演を果たす。
アイドルがドラマや映画に出演して新鮮さを与えることが増えているが、彼らが本気で俳優業を志す場合、鍵を握るのはひとえに演技力だ。
前出のキム・ドンワンは以前、インタビューで「アイドル出身俳優に対する認識(先入観)は自ら破るしかない」と、努力の理由を語っていた。
とある業界関係者は「観客の目が肥えている。“アイドル出身”というが厳しい物差しにもなるため、より徹底した準備が必要だ。最近は練習生の頃から演技のレッスンを受けるなど、万全を期すようになっている」とコメントしている。
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