かつてはスターの“覚悟”だった「公開恋愛」 韓国芸能界で敬遠されつつあるワケ

2025年08月20日 話題 #オリジナル

韓国ではK-POPアイドルや俳優といった有名人が熱愛を公式に認め、その後も交際を続けていくことを「公開恋愛」と呼ぶ。

【写真】熱愛説を“うやむや”にしたスターたち

熱愛を認める公開恋愛は、噂やゴシップを払拭する効果を生み、ファンや世間への誠実さアピールというメリットがある。一定の支持を集め、応援されることも少なくない。

なかには、女優シン・ミナと俳優キム・ウビン、少女時代・スヨンと俳優チョン・ギョンホのように、10年以上も公開恋愛を続けるスターがいるほどだ。

しかし、やはりデメリットのほうが多いというのが近年の結論だろう。

公開恋愛の大きな“代償”

8月19日に放送された韓国SBSのバラエティ番組『靴を脱いでドルシングフォーマン』にRAINBOW出身の歌手チョ・ヒョニョンが出演した。彼女は2015年から2017年にかけて、12歳年上の歌手アレックスと公開恋愛した経験がある。

チョ・ヒョニョン(左)とアレックス
(写真提供=OSEN)チョ・ヒョニョン(左)とアレックス

番組でチョ・ヒョニョンは、かつての公開恋愛が再び掘り返されていることについて、「本当に我慢できない」とし、「当時はちょうど人気が上がっている時期だった。熱愛報道が出て、キャリアが崩れ落ちたと感じた。だから悪い記憶が残っているだけ」と打ち明けた。

公開恋愛によって、人気やイメージに影響があったということだろう。

ただ、公開恋愛を経験したスターの中には、さらに大きなマイナスのダメージを受けた人も少なくない。パートナーの不祥事の余波を受けるケースだ。

KARAのパク・ギュリが代表的といえる。

彼女は2019年10月、ドンウォン建設のソン・スンホン元会長の長孫で、財閥3世の「PICAプロジェクト」ソン・ジャホ代表との熱愛を認めた。2人は2021年9月、ソン・ジャホ代表の飲酒運転が発覚したことをきっかけに破局した。

パク・ギュリ
(写真提供=OSEN)パク・ギュリ

ソン・ジャホ代表は、仮想通貨「PICAコイン」の相場を操作するなどの行為で、約339億ウォン(約33億9000万円)を騙し取った容疑で2024年7月に起訴されたのだが、そのコイン事業の一部にパク・ギュリも関わっていたのだ。

今年7月、ソン・ジャホ代表の詐欺事件における公判に証人として出廷したパク・ギュリは、違法なコイン事業や相場操作などの犯罪行為には加担していないと強調した。

だが、ソン・ジャホ代表と交際していた当時、約6000万ウォン(約600万円)相当の金品を受け取っていたうえ、コインを売却して約2600万ウォン(約260万円)相当の利益を得ていたとの疑惑まで浮上した。

この疑惑についてパク・ギュリの所属事務所は否定も肯定もしておらず、もう少し見守る必要があるものの、数年前の公開恋愛の余波が現在も続いていることは間違いないだろう。

Wonder Girls出身のユビンは、さらに被害者といった印象が強い。

ユビンは9歳年下のテニス選手、クォン・スンウと2023年5月から公開恋愛をスタートさせた。ユビンのSNSは、いわゆるラブスタグラム(インスタグラム上での恋人同士の愛情行為)で、 彼女はクォン・スンウと様々な場所でデートを楽しむ姿をアップして愛情を誇った。2人を応援する声も多かった。

ユビン(左)とクォン・スンウ
(写真提供=OSEN)ユビン(左)とクォン・スンウ

しかし同年9月、クォン・スンウが中国・杭州で行われたアジア大会のテニス・男子シングルス2回戦で、格下の選手に敗れたことで事態が一変する。衝撃的な敗北を喫したクォン・スンウは試合後、怒りを鎮めることができず、自分のラケットを何度もコートに強く叩きつけて破壊。さらに相手選手の握手を無視してコートを去った。

そんなクォン・スンウのスポーツマンシップに反する行為は大きな議論を呼んだ。クォン・スンウは相手選手に謝罪し、大韓体育会を通じて謝罪文も公開したが、ユビンにも批判の声が上がった。

最終的にユビンは同年10月、破局の事実を認めた。ユビンは黒歴史となった“ラブスタグラム”を削除し、元カレとの痕跡を自らの手で消している。

つまり、カップルのうち、1人が否定的なイシューに包まれると飛び火し、後々も影響に苦しむことになるわけだ。

「私生活なので確認できない」の時代へ?

そんな公開恋愛のデメリットが表面化しているためか、最近では「否定しない」という消極的な熱愛への対処が目立つ。

最近、Girl's Day出身の女優ヘリはダンサーのウテとの熱愛が報じられたが、事務所は「私生活に関わることなので確認できない」と否定も肯定もしなかった。WINNERのソン・ミノと女優パク・ジュヒョン、女優ナナとモデルのチェ・ジョンソクも同じだ。

ヘリ(左)とウテ
(写真提供=OSEN、所属事務所)ヘリ(左)とウテ

またTWICEのジヒョも、スケルトン元韓国代表でタレントのユン・ソンビンとの熱愛説を否定も肯定もしていない。

ジヒョは2020年に歌手カン・ダニエルと熱愛説が浮上して、交際を認めて公開恋愛に踏み切ったが、過度な関心で不便な状況を体験したことがある。その経験から、交際を公開しないことにしたとの見方もあるほどだ。

ユン・ソンビン(左)とジヒョ
(写真提供=OSEN)ユン・ソンビン(左)とジヒョ

他にも、BTSのVとBLACKPINKのジェニーのように、一切の反応を示さなかったケースもある。

覚悟を持って誠実さを示すべきか、それともキャリアを守るために沈黙を貫くべきか。公開恋愛をめぐる悩みは、これからも韓国芸能界を揺さぶり続けるだろう。

(文=スポーツソウル日本版編集部)

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