歌手兼俳優のイ・スンギが4月29日、義父によって繰り返される違法行為を受けて「家族間の信頼が回復不可能なレベルで損なわれた」とし、妻側の家族との関係を断絶すると宣言した。これは義父に対して資本市場法違反容疑で裁判所から逮捕状が発付された直後に出された立場表明だ。
【関連】デキ婚、奴隷契約、義父サギ容疑…すべての疑惑にイ・スンギ初告白
イ・スンギは2023年にドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』などで知られる女優キョン・ミリの娘イ・ダインと結婚し、現在一児の父となっている。
そんな中、ソウル南部地検金融捜査第1部は最近、新再生エネルギー企業「クァンタピア」と二次電池素材企業「中央D&M」の株価を組織的に操作し、約200億ウォン(約20億円)相当の不正利益を得た一団を捜査する中で、イ・スンギの義父であるイ某氏がこれに関与した状況を把握した。つまり、キョン・ミリの夫にしてイ・ダインの父のことだ。
検察は資本市場法違反の容疑でイ氏に対し逮捕状を請求し、裁判所は4月28日、「逃亡および証拠隠滅の恐れがある」として逮捕状を発付した。
イ氏は単なる投資家ではなく、当該上場企業の取締役を務め、内部情報にアクセスできる立場で株価操作的な取引や虚偽の噂拡散に関与したとされている。この過程で、韓国取引所関係者への働きかけや金品の提供疑惑も適用されたと伝えられている。
今回イ・スンギ側が義父一家との断絶を公式に表明した背景には、イ氏の今回の逮捕が単なる株式取引失敗ではなく、裁判所が逮捕を決定するほどの重大な資本市場撹乱行為だと判断したことがあるとみられる。
イ氏は以前にも、別のコスダック上場企業において株価を人為的に釣り上げた後に売却して利益を得た容疑で裁判を受け、大法院(最高裁)で有罪趣旨により差し戻し判決を受けた経歴がある。今回の逮捕はそれとは別件の新たな事件であり、検察はイ氏を追加起訴する方針だ。
クァンタピアは、2018年から虚偽の会計処理および監査資料の改ざん容疑で証券先物委員会から6000万ウォンの課徴金を科され、現在は韓国取引所で株式売買が停止されている。同社は新再生エネルギー関連テーマ株に分類され、かつてテスラとの協業噂などで急騰した経緯がある。
イ・スンギはこの日午前、立場文を通じて「昨年、義父に関する問題を十分に検討せず軽率に発言したことを深く反省している」と述べ、「違法行為には必ず相応の処罰が必要であり、被害者の皆様に心から謝罪する」と明らかにした。
◇イ・スンギ プロフィール
1987年1月13日生まれ。2004年にソロアルバム『The Dream Of A Moth』でソロ歌手としてデビューした。歌手のみならず、バラエティや俳優業でも頭角を現し、マルチタレントとして活躍。オーディション番組『PRODUCE 48』ではメイン司会役を務めた。主な出演作にドラマ『華麗なる遺産』『キング~Two Hearts』『花遊記』『Vagabond/バガボンド』などがある。2023年4月、『宮廷女官チャングムの誓い』出演女優キョン・ミリの娘でもある女優イ・ダインと結婚。2024年4月に長女を授かった。
前へ
次へ