韓国女子ボクシングが史上初めて五輪メダルを獲得することが確定した。
8月2日(日本時間)、フランス・ヴィルパントのパリ北アリーナで行われたパリ五輪・ボクシング女子54kg級準々決勝では、韓国のイム・エジ(25)がコロンビアのイェニ・マルセラ・アリアス・カスタネダ(33)に3-2で判定勝ちし、準決勝進出を果たした。
五輪ボクシングでは準決勝の敗者にも銅メダルを授与するため、イム・エジは銅メダル以上が確定した。
男女含め、韓国ボクシング選手の五輪メダル獲得は2012年ロンドン五輪で男子60kg級銀メダルを獲得したハン・スンチョル氏以来。ただ、女子では今回のイム・エジが史上初だ。
イム・エジは序盤から安定した立ち回りでアリアス・カスタネダの攻撃を上手く防ぎ、点数を積み上げた。第2ラウンドまで僅差で優位を占めたイム・エジは、最終第3ラウンドで相手の激しい反撃に苦しんだが、落ち着いて有効打を放った。
そして最後、判定勝ちを収めた。審判5人中3人がイム・エジが優勢と判断した。
試合後インタビューを通じて、イム・エジは判定を待ちながら「どうか自分であってくれ」と考えていたことを明かした。
続けて、韓国女子ボクサーとして初の五輪メダルが確定したことについては、「五輪に2度出場し、アジア大会にも2度出場したが、7年間メダルがなかった。ずっとメダルを獲得できず、自信がなかった。途中で辞めたいと思った瞬間も本当に多かったが、やってみたらできた」と告白した。
そんなイム・エジは最後、「私のメダル獲得が韓国ボクシングの発展に繋がるよう、たくさん努力する。ボクシングに関心を持ってくださって感謝している」とし、「(これからの勝利にも)最善を尽くす」と話した。
イム・エジは次戦、4日に行われる準決勝でトルコのハティジェ・アクバシュ(23)と対戦する。すでに銅メダルを確保しているとはいえ、決勝進出へ確固たるモチベーションがあることだろう。
ちなみに、来る9日に行われるボクシング女子の決勝は、これまでのパリ北アリーナではなく、全仏オープンの会場で知られる“テニスの聖地”スタッド・ローラン・ギャロスで行われる予定だ。
なお、イム・エジは1999年5月11日生まれの25歳。現在は全羅南道(チョルラナムド)の和順(ファスン)郡庁所属で活動しており、過去には2017年にインド・グワーハーティで開催されたAIBA世界ジュニア選手権で女子60kg金メダルを獲得したほか、2018年ジャカルタ・アジア大会、2021年東京五輪、2023年杭州アジア大会に出場経験がある。
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