「全選手で海兵隊訓練に」日本より金メダル少ない韓国、スポーツ界トップが前時代的な仰天発言

時代は大きく変化した。だが、大韓体育会の“お年寄り”たちの考え方は依然として30年以上前から変化がないようだ。

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10月8日、中国・杭州のとあるホテルの大韓体育会スポーツ外交ラウンジで行われた杭州アジア大会決算記者会見。

マイクを握った大韓体育会のイ・ギフン会長は、杭州アジア大会を振り返りつつ、韓国スポーツの未来に対するビジョンを明らかにした。

イ・ギフン会長は「これまで我々があまりに安住をしてきたのではないかと思う。伝統的に強さを見せていた格闘技の種目で非常に低調だった。方向設定をどのようにすべきかを考えなければならない」と伝えた。

続けて、「eスポーツやブレイキン、スケートボードなど、若い世代のスポーツトレンドが変化している。中長期的な観点で準備をしなければならない」とし、「国際業務を強化、海外の良い事例を調査し、専門人材を補強する計画だ。現状に安住してしまうと、回復することがとても大変で難しくなる。今から準備しなければならない」と付け加えた。

また、柔道やレスリングなど「孝子(ヒョジャ)種目(メダル獲得が確実視される種目)」と呼ばれた一部種目が不振に終わった理由について、イ・ギフン会長は「最近の選手たちは体力トレーニングをしないようにしている。それが現実だ。かといって強制的にできないことだ。少しひどくなれば人権についての話まで出てくる」と残念な気持ちを表した。

そして、「昔のやり方でやってはいけない。人口減少で選手需給が難しいなか、明らかに再び注目しなければならない部分だ」と強調した。

イ・ギフン会長
イ・ギフン会長

「選手全員で海兵隊の克己訓練を…」

そんなイ・ギフン会長だが、記者会見の終盤に「パリ五輪まで時間も残されていない。韓国に帰ったらこの部分について同戦略を立てるか悩む」とし、こんなことを語っていた。

「来年は国家代表選手たちが選手村に入る前、全員で海兵隊の克己訓練を受けるようにする考えだ。私も一緒に参加する予定だ」

「昔のやり方でやってはいけない」と言ったはずの会長が、精神力だけを強調する前時代的な考え方を未だ持っていることを自ら認めた発言と言える。

大会前の去る8月24日、鎮川(チンチョン)選手村で行われた「杭州アジア大会D-30メディアデー」でも似たようなニュアンスの発言があった。

当時はイ・ギフン会長をはじめ、チェ・ユン選手団長、チャン・ジェグン選手村長、さらには各種目の選手や指導者らが参加し、それぞれがアジア大会への意気込みを語っていた。

2002年釜山(プサン)大会から2014年仁川(インチョン)アジア大会まで、韓国は常に金メダル獲得数で中国に次ぐ2番手を走ってきた。

しかし、2018年ジャカルタ大会では金メダル数49枚にとどまり、日本に追い抜かれ3番手に終わった。2014年仁川大会には金メダル数79枚だったのが、わずか4年で30枚も減ったのだ。

チャン・ジェグン選手村長は「前回のジャカルタ大会では選手たちの自立性を強調した。しかし、同大会で順位が大幅に下がった」と懸念を伝え、成績向上のための変化を図った。

「前回大会では自主性に任せた早朝トレーニングを今回は義務的なものとし、精神力強化につなげる。トレーニングに励む集中力、選手たちの心構えなど精神力強化のために実施する」

「2週間に一度の山岳訓練も復活させた。また、午前0時から午前5時までは選手村のWi-Fiも規制する。この時間は選手たちに休息が必要だ」

続けて、「選手たちは1人1室を利用する。選手たちの休息有無をチェックすることは難しい状況だ。インターネットの問題で次の練習に支障が出てはならない。アジア大会期間は一時的にインターネットの統制を行い。バイオリズムに合わせる」と明らかにしていた。

チャン・ジェグン選手村長

パフォーマンス向上のために練習量を増やすのは良いが、Wi-Fiを統制したからといってたちまちスマートフォンが使えなくなるわけではない。むしろ反発心を起こすだけだ。

一部の選手は「Wi-Fiが統制されているとは知らなかった。普段から無制限データ料金制を使っているから、(Wi-Fiを統制してもスマートフォン利用には)何の問題もなかった」と呆れた反応を見せたという。

結局、杭州アジア大会で韓国が獲得した金メダルの枚数は42枚。201枚の中国、52枚の日本に次ぐ3番手で、2018年大会の49枚からさらに7枚減る結果となった。

海兵隊の克己訓練参加とWi-Fi制限。大韓体育会のお年寄りがどんな考えを持っているのかがよくわかる部分だ。韓国スポーツの未来ついて心配する前に、まずは旧時代のマインドから捨てるべきではないだろうか。

(記事提供=OSEN)

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