大きな期待のなかで最終メンバーに選ばれたイ・ガンインだが、A代表では昨年3月に行われた日本代表との国際親善試合以降、約18カ月もの間、国際Aマッチでの出場がない。
直近に行われた9月の国際親善試合2連戦では、1分も出場時間を得られなかった。パウロ・ベント監督の構想に食い込めずにいる。
それでも、イ・ガンインは「所属チームで着実にプレーしているから自信はある。その点をたくさん見てくださったようだ。W杯本番まで9~10日ほど残っている。僕が披露できる最上のパフォーマンスをお見せしたい」と意気込んだ。
イ・ガンインにとって、国際サッカー連盟(FIFA)主管大会への出場は約3年ぶりだ。
2019年、イ・ガンインはポーランドで開催されたU-20W杯でずば抜けた活躍を披露し、U-20韓国代表を準優勝に導いた。優勝こそ叶わなかったが、イ・ガンイン自身は大会最優秀選手にあたるゴールデンボールを受賞する栄光を享受した。
その後は所属チームで十分な出場機会を得られず苦労したが、今季はマジョルカでそのポテンシャルを爆発させ、チームのエースとして大活躍している。W杯の活躍次第ではさらなる飛躍も期待できる。
イ・ガンインは「(自分が)大きく変わったという話が出ていることは知っている。ただ、自分としては常に同じだったと思う。その瞬間に最善を尽くしてきた。今も、昨日より今日もっと良い姿を見せるために努力している」とし、「代表であれ所属チームであれ、僕は自分が最大限チームの助けになれるよう努力している。今大会でもそうしたい」と伝えた。
キャプテンかつ絶対的エースのFWソン・フンミン(30、トッテナム)の負傷も、イ・ガンインの活躍をさらに期待させる。ソン・フンミンが眼窩骨折による手術でコンディションが未知数なだけに、韓国代表メンバーで最も創造性があり、技術の優れたイ・ガンインは、チームの攻撃をけん引できる存在になり得る。
イ・ガンインは「(ソン・フンミンは)代表にとって重要な選手だ。僕も心配している。あの試合は実際に見ていたし、後輩として不安な気持ちになった。でも、フンミン兄さんがプレーできるのであれば、最善を尽くして準備してくれると信じている」と述べた。
イ・ガンインがプレーするスペインのラ・リーガには、グループステージで相対する対戦国の選手が多くそろっている。「ウルグアイ、ポルトガル、ガーナのいずれも良い選手が多い。あらゆる点でしっかり準備しなければならない。僕もラ・リーガという舞台で5年間プレーしてきた。経験豊富な選手が多く、確実なスキルを持っている」と、3カ国とも警戒しなければならないと強調した。
ちなみに、マジョルカの指揮官はかつて日本代表も率いたハビエル・アギーレ監督。イ・ガンインは「僕らの監督はいたずらをするのが好きだ。僕がW杯に行くという知らせを聞いた後、“おめでとう”、“良い経験になるはずだ”と言ってくれた。選手、監督としてW杯を多く経験したという。“気を付けて頑張ってこい”と励ましてくれた」というエピソードを明かした。
なお、本大会でグループHに入った韓国代表は、11月24日にウルグアイ代表、28日にガーナ代表、12月3日にポルトガル代表と対戦する。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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