オ・ジェソク、9年ぶり復帰Kリーグでの近況は?「夫婦で名古屋に感謝伝えたい」結婚生活も語る【一問一答】

2013年から2020年までJリーグで活躍したオ・ジェソクは現在、Kリーグ1(1部)の仁川(インチョン)ユナイテッドに所属している。

【前回】オ・ジェソクが明かす「名古屋移籍」と「韓国復帰」の裏側

「帰国2日前に連絡をもらった」という劇的な名古屋移籍の経緯や、母国復帰を決断した理由については前回紹介したとおりだ。

そんなオ・ジェソクは、昨季に名古屋グランパスから完全移籍で仁川に加入。ガンバ大阪移籍直前の2012年に所属した江原(カンウォン)FC以来、9年ぶりのKリーグ復帰となったが、韓国ではどんなシーズンを過ごしているのか。

今年3月に結婚したばかりの新婚生活と併せて話を聞くと、Kリーグ特有の環境や新天地への適応、負傷との戦いを事細かに教えてくれた。

全5回でお届けするオ・ジェソクとの単独インタビュー一問一答。第2回となる今回は「Kリーグでの近況」と「結婚生活」についてお送りする。

「練習中に“ミギ、ミギ”と…」

―今季にガンバ大阪から蔚山現代に加入し、Kリーグ初挑戦のシーズンを過ごしているキム・ヨングォン選手は、「練習中につい日本語が出てしまう」と韓国メディアとのインタビューで語っていました。オ・ジェソク選手も、Kリーグ復帰当初は同じようなことがありましたか?

「最初は僕もありましたよ。ミギ、ヒダリ、キリカエロとか。最近もたまに出ることがあって、外国人選手とコミュニケーションをするとき、英語を織り交ぜて話すのですが、そこで日本語の単語が出てしまいます。今日の練習中もオーストラリア出身の選手に“ミギ、ミギ!”って話したりして(笑)。まだJリーグ時代の習慣が残っているみたいです」

―復帰1年目の昨季はリーグ戦で26試合に出場。毎年のように降格圏を争い、劇的に残留を決めることから「残留王」と呼ばれる仁川も、2試合を残して残留を確定。12チーム中8位と、チームとして好調なシーズンだったと思いますが、振り返っていかがでしょうか。

「仁川は毎年降格圏にいるようなチームで、1部残留が目標という風になっていました。ただ、昨季はもっと高い順位を目指そうとしていて、僕も日本で経験したことをたくさん活かそうと思いました。

仁川というクラブは本当に雰囲気が温かく、サポーターもすごく情熱的です。Jリーグで例えるなら、湘南ベルマーレのような雰囲気を感じました。チームのサッカーとしては走力が多く求められるスタイルで、これまで所属したチームとはまったく違ったスタイルだったので、そこに適応することが難しかったです。

ピッチコンディションも日本とは異なるので、その部分の適応も大変でした。元々、日本では(固定式と取り換え式のスタッドが混ざった)ミックスソールのスパイクを履いていたのですが、韓国だと足が痛くなってしまうので、固定式しか履かなくなり、その難しさもありました。それでも、チームとしては望む成績を収められて、8位でシーズンを終えられたので、成長できたと思います。僕自身、色々と多くの経験ができました」

―オ・ジェソク選手は新加入ながら副キャプテンを務めましたよね。

「先ほども言いましたが、仁川は毎年残留争いを繰り広げて、最後の最後にようやく残留が決まるというチームでした。そんなシーズンが3年、4年も続いていたので、その流れを変えようと選手同士で話し合い、実際に取り組みました。選手同士のコミュニケーションを活発にしたり、食事もなるべく選手同士で一緒に食べたり。練習中や練習後には若手の悩みを聞いたり、相談にも乗ったりしました。僕だけではなく、チーム全員で本当にたくさん努力をしました」

2021シーズンのオ・ジェソク

―シーズン中の昨年9月には、ご自身の出身地である議政府市から、体育振興部門でオ・ジェソク選手に文化賞が授賞されました。この賞は各分野で市政の発展に貢献し、市の名誉を高めた功労者を部門別に一人ずつ表彰するという、とても権威ある賞と聞いています。

「まさか自分が賞をいただけるとは思ってもいませんでした。自分の故郷から素晴らしい賞をいただくことができて、個人的にとても光栄に思っています。これまで自分が海外で長くプレーしてきて、昨年に韓国に戻ったことが話題になりましたし、両親もまだ議政府市に住んでいるので、そのような部分を評価してくれたんだと思います。それに、議政府市出身のサッカー韓国代表選手は僕が初めてだったので、そういったこれまでの10年間の努力を、賞として表彰してくれたんだと思っています」

リーグ戦出場ゼロも「良い経験」

―ただ、昨季と打って変わって今季は現在までリーグ戦出場ゼロで、ベンチ入りも一度もなし。公式戦通算ではFAカップの出場1試合のみと、例年になく厳しいシーズンとなっています。

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