結局、手術台に上がることになった。手術を避けようと専門家の意見を統合してきたが、最終的に肘の靭帯手術を避けられなくなった。菊池雄星(30)が所属するトロント・ブルージェイズの韓国人投手リュ・ヒョンジン(35)の話だ。
『MLB.com』のトロント・ブルージェイズ担当記者キーガン・マシソン氏は6月15日(日本時間)、「リュ・ヒョンジンが近いうちに肘の手術を受けることになった。彼の2022シーズンは終了した」と伝えた。
マシソン記者によると、手術は2つのうち1つを選択することになるという。一つはトミー・ジョン手術であり、もう一つは肘の部分的な手術だ。この決定は、過去にリュ・ヒョンジンの肩の手術を担当した医師が下すことになるという。
リュ・ヒョンジンは過去に一度、韓国国内でトミー・ジョン手術を受けたことがある。まだ17歳で高校生だった2004年4月のことだ。仮に今回もトミー・ジョン手術を受けるとなれば、2023シーズンの復帰は不可能となる。2020シーズンに4年契約でブルージェイズに加入したリュ・ヒョンジンは、2023シーズンで契約が終了する。
ブルージェイズは過去にも、リュ・ヒョンジンの腕の炎症、肘の問題を経験しているため、さまざまな可能性を模索してきた。球団としては、今年35歳のリュ・ヒョンジンがマイナー手術で2023シーズンまでに復帰できる希望を捨てていない。
ロス・アトキンスGM(ゼネラルマネージャー)は15日、リュ・ヒョンジンの手術が避けられないことを認めた。それでも、「リュ・ヒョンジンの状態、リハビリ、実際の復帰によって手術範囲が決まる。部分的な手術であれば大きく変わるはずだ」と見通した。
リュ・ヒョンジンの今回の負傷は、直ちに炎症が生じたり、肘の靭帯が断裂する急性負傷ではなく、靭帯が伸びて時間経過とともに侵攻した慢性負傷だ。実際、最後の登板では球速がわずか140キロしか出なかった。
アトキンスGMは「リュ・ヒョンジンはとても失望している」とし、「リュ・ヒョンジンは可能な限り早くマウンドで競争したいと思っている。チームのためにも早期復帰に集中している。彼はプロであり、とても強い精神力を持っている。だからこそ、近いうちにチームに復帰できないという点に非常に失望しているようだ」と明らかにした。
リュ・ヒョンジンは2019年12月、ブルージェイズと4年総額8000万ドルで契約を結んだ後、新型コロナウイルス感染症の影響で60試合の短縮開催となった2020シーズンは12試合に登板、防御率2.69を記録。アメリカン・リーグのサイ・ヤング賞候補3位に上がる活躍を見せた。
アトキンスGMとチャーリー・モントーヨ監督は、リュ・ヒョンジンがチームのベテランかつエースとして活躍することで、若い投手が多くを見て学んでいることを褒めたたえている。
モントーヨ監督は「我々は皆リュ・ヒョンジンを愛している。彼はいつも笑顔であり、すべての人々と楽しく過ごしている。彼は素晴らしい選手だ」と、離脱を残念がった。
このため、リュ・ヒョンジンは2022シーズン中の復帰が絶望となり、2023シーズンの復帰時期も不透明な状況となっている。
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