セレッソ大阪破った浦項、“0トップ”イ・スンモは決勝点が今季初ゴール!大一番で監督の期待応える

浦項(ポハン)スティーラースのMFイ・スンモ(23)が、キム・ギドン監督の信頼と期待に応えてみせた。

浦項は9月15日、アウェーの長居球技場で行われたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦でセレッソ大阪に1-0で勝利した。

2016シーズン以来5年ぶりにACLに出場した浦項は、2014シーズン以来7年ぶりに準々決勝進出を果たした。

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直前の負傷乗り越え決勝弾

この日、イ・スンモの出場には疑問符が付けられていた。

というのも、イ・スンモはACL前最後のリーグ戦となった去る10日の第29節大邱(テグ)FC戦で、シュートを試みる過程で足首を捻挫したからだ。イ・スンモはプレーを続行できず、後半13分にMFイ・スビン(21)と交代した。

それでも、イ・スンモは早期に回復し、セレッソ大阪戦で4-2-3-1のワントップに起用された。試合では中盤が本職の選手らしく前線から積極的にプレスをかけ、186センチの長身を活かした空中戦でチームの攻撃に活力を吹き込んだ。

そして、前半25分にはゴールも決めてみせた。コーナーキックでDFチョン・ミングァン(28)がヘディングしたボールが相手選手に当たり、こぼれたところを飛び込んだイ・スンモが右足で押し込み、GKキム・ジンヒョン(34)が守るゴールを破った。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)イ・スンモ(写真は6月のACLグループステージ)

「無得点で申し訳ない思いがあった」

浦項ユース出身のイ・スンモはU-18チームにあたる浦項製鉄高校を卒業後、2017年にトップチームでプロデビュー。

翌2018年はシーズン後半に光州(クァンジュ)FCへレンタル移籍したが、以降は浦項で徐々に出場機会を増やし、昨季はリーグ戦19試合で2ゴール2アシストを記録した。

世代別代表にも着実に選ばれており、2015年にはU-17ワールドカップ、2017年にはU-20ワールドカップに出場。2018年にはジャカルタ・アジア大会に出場したU-23韓国代表メンバーに選ばれ、金メダル獲得も経験した。

今年は東京五輪に出場するU-24韓国代表の候補に挙がっていたが、惜しくも落選となっていた。

(写真提供=韓国サッカー協会)2018年ジャカルタ・アジア大会でのイ・スンモ

前述の通り、イ・スンモの主戦場は2列目と3列目を行き来する中盤だ。だが、今シーズンはチーム事情によって“ゼロトップ”を務めてきた。

今季新加入のブルガリア人FWボリス・タシチー(28)が極度の不振と負傷で本来の役割を果たせず、夏に獲得したFWキム・ヒョンソン(31)も負傷で長期離脱。このため、イ・スンモが最前線に立たざるを得なかった。

しかし、イ・スンモでさえもノーゴールの沼にハマった。出場したリーグ戦25試合で無得点の彼は、これまで7度もシュートをゴールポストに当てている。

それでも、キム監督はイ・スンモを信じて辛抱強く起用し続けた。その結果、イ・スンモはACLという大舞台、しかも一発勝負の決勝トーナメント初戦という重要な瞬間で、チームを救う決勝点を決めてみせた。

試合後、イ・スンモは「今日の試合で一番重要だった部分が精神力だった。選手たちが必死の思いでプレーしたことが勝利につながった」とし、「個人的には、(中盤が本職の)自分が今前線で起用されているが、リーグ戦で得点がなく監督やチームメイトに申し訳ない思いがあった。それでも、(今季初ゴールが生まれた)今日の試合を通じて心の重荷が軽くなったようだ」と笑顔を見せた。

なお、浦項は17日午前の飛行機で韓国に帰国。以降、1週間のコホート隔離(集団隔離)に突入し、21日の第31節では蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)との“東海岸(トンへアン)ダービー”を戦う予定だ。

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