「暴力の根を絶たなければ」韓国Vリーグ選手がバレーボール界に警鐘…過去の“暴行被害”にも言及

韓国バレーボール界が学生時代のいじめ問題で揺れるなか、“被害者”のパク・チョルウ(35、水原KEPCOビッグストーム)も12年前の悪夢を決して忘れてはいない。

パク・チョルウは2月18日に行われたVリーグ男子部のOK金融グループ戦に出場。セットカウント3-1の勝利に貢献した。

ただ、多くのメディアは試合よりもパク・チョルウに注目していた。というのも、彼は試合に先立ち、自身のインスタグラムで「血が逆流するとはこのような感覚なのか」と意味深な投稿をしていた。そのため、彼が行った投稿の真意について関心が集まっていたのだ。

(写真提供=KOVO)パク・チョルウ

「模範的な姿を」発言に違和感

試合後、パク・チョルウは投稿の真意を語った。彼は「KB損害保険スターズのイ・サンリョル監督のインタビューを見て衝撃が大きく、このように乗り出すことになった。朝に(イ監督の)インタビュー記事を見た。実際に読んだ後は一日中手が震えた。その方が監督になったという話を聞いただけであまりに辛かった」と告白した。

パク・チョルウが言及したのは、前日の17日に行われたKB損害保険対ソウルウリカード・ウィビーに試合後のイ監督の発言だ。イ監督は最近のバレーボール界のいじめ問題と関連し、次のように語っていた。

「私も経験者だから、我々がさらに気を付けなければならないと呼びかけている。因果応報があった。そのため、私も選手たちに謝罪する気持ちで指導している。バレーボール界の先輩として、少しでももっと模範的な姿を見せようと努力している」

この発言にパク・チョルウは違和感を覚えた。なぜなら、パク・チョルウ自身が過去にイ監督から暴行を受けたからだ。去る2009年9月、当時代表選手だったパク・チョルウは、代表チームでコーチを務めていたイ監督に殴られ、腹部と顔に大きな傷を負った。

パク・チョルウは選手村を出て記者会見を開き、この事実を暴露した。これにより、イ監督は代表チームを管轄する韓国バレーボール協会(KVA)から無期限資格停止の処分を受けた。ただ、処分はVリーグを管轄する韓国バレーボール連盟(KOVO)では有効でなかったため、イ監督はKOVO所属の試合監督官として現場に残った。

イ監督はその後、京畿(キョンギ)大学監督や解説委員を経て、昨年4月にKB損害保険の監督に就任していた。

イ・サンリョル監督

「謝罪は望んでいないが…」

パク・チョルウは「試合会場で通るとき、出くわすたびに本当に心が落ち着かなかった。静かに我慢したかったが、記事を読んで“これは違う”と思った」と発言の理由を説明し、次のように続けた。

「私はあの方の謝罪を望んでいない。そのこと(暴行)があったときも告訴を取り下げ、(あの方が)反省し、良い方になることを期待していた。ところが何も変わらなかった。数年前まで、“パク・チョルウでなければ君も殴られていた”という話も聞こえていた」

「(イ監督は)私が高校時代から有名な方だった。負けていると、顔が赤く腫れて帰ってくる選手がたくさんいる。皆が私の友人であり、同期たちだ。何人かは気絶し、何人かは鼓膜が破れた。1回のミス、一時の感情でそうなったなんて話にならない」

「私が子どもの頃、スポーツ選手が殴られるのは当然の雰囲気だった。両親の前で殴られたことも多い。スポーツ選手は当然そうすべきだと思っていた。今のバレー選手で殴られたことのない選手はいないだろう。ただ、“愛のムチ”というのも程度がある。プロバレーボールがメディアに悪く報道されるのはとても嫌ではあるが、今回は根絶やしにしないといけない」

パク・チョルウは最後に再び強調。「12年前のことだ。再三言うが、謝罪を受けたくてこのような行動をしているのではない。謝らなくても良いし、あの方にも会いたくない。望むことはまったくない」とし、「ただ、自分を正当化するかのように装うのは違うと思う」と伝えた。

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