「以前までは経験と直感で指導したが…」元中日ソン・ドンヨルが投手指導方法の変化を語る

かつて中日ドラゴンズでプレーし、野球韓国代表で監督を務めたソン・ドンヨル氏(58)が、LGツインズの春季キャンプで投手陣にアドバイスした感想を語った。

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ソン・ドンヨル氏は去る2月10日から11日、14日、15日の4日間、LG投手陣のブルペン投球を見守った。

15日にLGでの最後のスケジュールを終えたソン・ドンヨル氏は、取材陣とのインタビューで「この間、我々の野球の環境が大きく変わった。こうして現場でともにできる時間をくださったリュ・ジヒョン監督とチャ・ミョンソク団長に感謝する」とコメント。

続けて、「昨年にトラッキングデータの勉強をたくさんしたが、この場でそれについて対話し、適用することができて本当に楽しかった。選手よりも、むしろ自分がより大きく学んだようだ」とほほ笑んだ。

(写真提供=LGツインズ)投手にアドバイスをするソン・ドンヨル氏(右)

「以前までは経験と直感で指導したが…」

以下、ソン・ドンヨル氏との一問一答。

―LGの投手陣は注意深く見る姿が印象的だった。全般的にどんな印象受けたか。

LGには優秀で若い投手が本当に多い。特にイ・ミンホ(19)は昨年にテレビで見たが、上手く投げるのが印象的だった。イ・ジョンヨン(24)やイ・チャンヒョク(22)、ナム・ホ(20)らもポテンシャルが相当ある。左腕のソン・ジュヨン(22)は良いバランスで投球するのが印象的だった。“垂直ムーブメント”がとても良い。これから、LGが韓国野球を成長させる大黒柱になるのではないかと思う。現場で若い選手たちと一緒に話し合いながらたくさんのことを学び、本当に良かった。

―“垂直ムーブメント”という単語がでたが、昨年、トラッキングデータに関する勉強をたくさんしたと知られている。

そうだ。昨年勉強したものを今回現場で使ったが、選手との会話が上手くいった。選手の立場からも確実に理解しやすい。昔使った単語を使う必要がない。

最近の若い選手はメジャーリーグで用語を習得し、使っている。指導者もこれに合わせて学ばなければならないと再び感じた。これまで理論的に勉強ばかりしてきたが、こうしてトラックマン(計測器)を現場で見るのは初めてだ。だからこそ楽しかったし、勉強になった。

―投手育成の方向も大きく変わりそうだ。

以前まで私は経験と直感を中心に選手を指導してきた。しかし、データを使うことによるメリットの方が多い。選手たちに「データ上、あなたはこうした長所と短所がある投手だから、こう方向づけよう」と言えば、育成に必要な時間も減る。我々の時代は直感で「こう直せ、ああ直せ」だった。今はデータ中心の在り方に向かっていると考える。

もちろん、経験が必要なものもある。代表的なのが投手交代のタイミングだ。昨年のワールドシリーズもそうだった。投手のコンディションは毎日異なるため、投手交代は最も難しく、データにも簡単にはできなさそうだ。

―データで定義できる“優れた投手”とは何だと思うか。

最近ではピッチトンネルの話が多い。このうち、最も重要なのがトンネルポイントだと思う。投球の軌跡が変わるが遅くなれば、打者が対処できる時間も短くなる。垂直ムーブメントが良い投手はトンネルポイントも良い。実際、優秀な投手は投球フォームが一貫している。このような部分が今はデータで明確に出ている。

―LGの投手と長く会話をする姿が印象的だった。

ありがたいことに、私に聞いてくる投手が本当に多かった。ワンポイントレッスンをしようと思ったが、対話をしながら私が学んだ部分も本当に多い。積極的に聞いてくれてありがたかった。コンディションの調節方法や変化球の投げ方。連投時の準備方法、バランスの取り方などを投手たちが聞いた。バランスについての質問が最も多かったようだ。

(写真提供=LGツインズ)

―LGで特に印象的な投手はいたか。

昨年にテレビで見たときもそうだったが、イ・ミンホが本当に印象的だ。高卒2年目の選手ながら、練習も計画通り上手くいっていた。2度のブルペン投球をいずれも見たが、バランスを維持しながらボールを投げるのが印象的だった。今後、韓国を代表する投手になるには十分だと思う。試合では非常に攻撃的なピッチングをする。避けることなく、常にボールカウントを有利に持っていこうとした。これからの成長の可能性が十分にある投手だ。

―若い投手にアドバイスしたいことはあるか。

最近の選手は幼い頃から技術を先に習得する。しかし、さらに成長するためには体力も重要だ。基礎体力をもっと丈夫にしてほしい。ウェイトやランニングが多いだろうが、144試合を消化するためには体力管理や下半身トレーニングからもっと地道にやってほしいという願いだ。そうしてこそ負傷もなくなるし、体力の弱化が負傷につながる。体力面の強化が、韓国の若い投手が成長できる土台になりそうだ。

―KIAタイガースで活躍したヤン・ヒョンジョン(32)がメジャーリーグに挑戦するが。

若い選手がヤン・ヒョンジョンを見てメジャーリーグへの夢を持つことだけでも素晴らしいことだと思う。先輩として、ヤン・ヒョンジョンが上手くいってほしいと思う。

―今後の計画はどうなっているのか。

ひとまず、明日からKTウィズに会いに機張(キジャン)に行かなければならない。それに、再び本を書こうと思っている。機会があれば幼少年向けの指導もしたい。野球の勉強も続ける計画だ。

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