韓国プロ野球界におけるFA市場のバブルは、今年も揺るがなかった。球団同士で「自制しよう」という雰囲気も漂っていたそうだが、現実はそうではなかった。
12月11日、FA宣言した捕手ヤン・ウィジがNCダイノスと総額125億ウォン(約12億5000万円)の4年契約を結んだ。契約金は60億ウォン(約6億円)で、年俸総額は65億ウォン(約6億5000万円)という。
昨年の冬、大リーグから帰ってきたキム・ヒョンスがLGツインズへ移籍の際の115億ウォン(11億5000万円)を超えただけでなく、150億ウォン(約15億円)の大型契約となったロッテ・ジャイアンツ所属の李大浩(イ・デホ)に次ぐ、歴代2位の巨額契約となった。
SKワイバーンズ所属のチェ・ジョンも最近、6年総額106億ウォン(約10億6000万円)という歴代4位の巨額契約を結んだ。また、同球団の捕手イ・ジェウォンは、4年総額69億ウォン(約6億9000万円)と、FA選手たちの巨額契約が続いている。
ただ、SKワイバーンズは今年の韓国シリーズ優勝チーム。その影響があることは無視できないが、それにしても韓国プロ野球界ではその規模に比べてFA選手に必要以上の金額を積み上げるという指摘が絶えない。
今年9月には、韓国プロ野球がプロ野球選手協会に“最大4年間80億ウォン(約8億円)”というFA上限制を提案したが、選手協会はそれを受け入れなかった。
「FA上限制は、各球団が4年を基準にして平均20億ウォン以上の巨額を支払うことが負担となるからこそ出た話だ。母企業からの援助が必要だが、1人の選手のためにそんな投資はなかなかできないのが現実だ」と、某球団の関係者は語るが、今年もまた4年100億ウォン(約10億円)超えの巨額契約が続出している。
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