パリ五輪の歓喜が台無し?韓国スポーツ界と政府の“ディス合戦” 互いに「相手のせい」の不毛な争い

2024年08月16日 スポーツ一般 #パリ五輪

パリ五輪で歴代最多タイの金メダルを獲得した韓国が騒々しい。大韓体育会と文化体育観光部(文体部)の確執のためだ。今や堂々と公になった“ディス合戦”は、さらなる“大混乱”の始まりなのかと懸念されている。

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そもそも、大韓体育会と文体部の対立は昨日今日に限った話ではない。お互いにお互いが気に入らないのだ。

特に、文体部のユ・インチョン長官と大韓体育会のイ・ギフン会長が“犬猿の仲”であることはすでに有名だ。二人とも“キャラクター”が強く、公然の場で批判することもためらわない。

パリ五輪期間に両者の確執が表に出ることはなかったが、代わりに“神経戦”があった。大韓体育会が「金メダル5個」「総合15位」と目標を立てると、文体部は「あまりにも保守的だ」と不満げな様子を見せた。

イ・ギフン
大韓体育会のイ・ギフン会長

終わってみれば、金メダル13個、銀メダル9個、銅メダル10個という最高の成果だ。特に、金メダルの数は歴代最多タイを記録した。

文体部と大韓体育会の“ドロ沼”ディス合戦

そんななか、選手の快挙に水を差す“事件”が8月13日に勃発した。解団式のためだ。

文体部は、仁川(インチョン)国際空港のグレートホールで解団式が行われると聞いていた。ところが、大韓体育会側は入国場で簡単に解団式を終えて解散した。

選手団の到着前から準備していた解団式の会場は、多く並べられた椅子だけがぽつんと残っていた。事前に帰国した選手も解団式のため空港まで駆け付けたが、結局は“無駄足”になった。

解団式
急きょ中止となった解団式の会場

お互いに「相手のせい」だ。

大韓体育会は「最初から解団式の行事場所を“仁川国際空港第2旅客ターミナル1階入国場”とし、公式に協力公文書を仁川国際空港に要請した。選手団の疲労と安全などのため、入国場で簡素化した」と説明した。そして、空港側に実際に送ったという公文書も公開した。

すると、約3時間後に文体部が反論した。

文体部は「グレートホールで解団式を準備した主体は大韓体育会だ。突然、(解団式の場所を)入国場に変えた。グレートホールの解団式の準備も大韓体育会の職員が行った」と強調し、大韓体育会の職員が階段式の準備を進める様子の写真も公開した。

イ・ギフン会長と選手団が帰国した際には、ユ・インチョン長官が現場に訪れた。長官はイ・ギフン会長と抱擁もするなど、お互いに明るい表情を見せていた。

ユ・インチョン
文化体育観光部のユ・インチョン長官(右)

しかし、裏では「ディス合戦」が繰り広げられている。

大韓体育会と文体部は、すでにパリ五輪前からスポーツ団体の再任規定と予算執行方式などをめぐって対立している。ユ・インチョン長官が「イ・ギフン会長が8年間自由にした」と話すと、イ・ギフン会長は「国政壟断勢力が再び登場した」と受け取った。

パリ五輪期間にバドミントン女子シングルス金メダリストのアン・セヨン(22)の“爆弾発言”が出ると、文体部は調査団を構成して韓国バドミントン協会の調査に突入した。文体部は五輪前、韓国サッカー協会にも調査に入っていたが、次はバドミントンだ。

ユ・インチョン長官は「韓国バドミントン協会だけでなく、スポーツ界全般に目を通すべきだ」と述べた。これを機に余すところなく刷新を図る勢いだ。大韓体育会としては当然不快だろう。

もはや五輪という“名分”は消えた。あとは“喧嘩”だけが残った格好だ。

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