日韓バレーボールの格差がかつてないほどに拡大している。
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日本は今年のFIVBバレーボールネーションズリーグ(VNL)で、男女ともに“世界レベル”に達したことを改めて証明した。
予選ラウンドを8勝4敗の5位で通過した女子は、準々決勝で中国にストレート勝利し、準決勝で世界ランキング1位のブラジルをフルセットで破った。決勝では新たな世界1位イタリアにセットカウント1-3で敗れたものの、史上初の銀メダルという偉業を成し遂げた。
男子は予選ラウンドを9勝3敗の4位で通過。予選終盤には石川祐希(27)や西田有志(24)などエースを温存させる余裕も見せた。
6月28日0時(日本時間)にカナダとの準々決勝を戦う日本男子は、3位を記録した昨年のVNL以上の成績を目指している。
日本は男女ともにフィジカル面で欧州や南米、北中米の選手に比べて劣る。韓国と似たような弱点を抱えていると言っても良い。
メンバーにはハーフの選手もいるが、女子の古賀紗理那(28)や井上愛里沙(29)、男子の石川や西田などの主力を見ても、韓国の選手と比べて身体条件で大きな差があるわけではない。
それでも、日本は優れた基本技術と組織的な守備、凡ミスの少ないバレーを通じて世界の舞台を勝ち抜いている。例え身体条件で劣るとしても、別の要素を通じて弱点を挽回してきたというわけだ。
そんな日本の躍進ぶりを、「羨ましさ半分」「苦々しさ」半分の視線で見つめているのが韓国バレー界だ。
今や韓国バレーは世界の舞台にも出られないほど弱体化した。
女子はVNLに継続して出場しているものの、VNLでは2021年大会終盤から2024年大会序盤にかけて30連敗も喫した。今回のVNLも日本にストレートで敗れるなど、2勝10敗の16チーム中15位に終わった。
男子はそもそもVNLに出場していない。最近行われたAVCチャレンジカップでは3位に終わるなど、アジアでも決勝の舞台に立てずにいる。何より、韓国は男女バレーともに今夏のパリ五輪に出場しない。
一方、日本はVNL出場が基本であり、パリ五輪にも出場する。男女ともに目標はメダル獲得だ。
これだけ見ても、“日韓の格差”はますます広がっていると言える。
実際、2012年ロンドン五輪4位などを経験し、現在は解説を務める元女子バレー韓国代表のハン・ユミは、自身のSNSで「VNLで初めてメダル獲得をした日本を見て、祝福と同時に“羨ましい”とも思った。日本バレーは男女ともに五輪に出場し、VNLで良い成績を収めている反面、韓国バレーは国際大会で頭角を現すことが難しくなっている」と自国と日本の差を嘆く。
そのうえで、「全員がピンチだと心配し、深刻さを知っていても、何も変わることはない」と警鐘を鳴らすとともに、「急なことと大事なことのなかで、どちらが優先だとは言えないが、これからは私たちも個人の、球団の利己的な考えよりは、バレーボール全体の発展を考え、互いに共生する方向に進まなければならない。全員が努力すればきっとできる」と提言した。
『スポーツソウル』バレー担当記者によると、とある韓国バレー関係者も「羨ましくもあり、苦々しくもある。日本のバレーボールはどんどん世界の中心に向かっていく。逆に我々は後退しているので、その差はさらに広がっている。追いつくことが難しいチームになっている」とため息をついたという。
そんななか、国内では韓国バレー復活のために日本をロールモデルに掲げ、多くの努力をしなければならないという声が一部から出ている。身体条件で韓国と大きく変わらない日本が世界で結果を残しているだけに、韓国も弱点を克服できれば、いつかは日本のように世界で戦う力を得られるという考えだ。
「今すぐできないことはできないし、未来を見なければならないと思う。日本の躍進を見て羨ましく思うのではなく、我々も刺激を受けて新たな未来を開かなければならない」と強調したとある指導者は、「日本の選手たちはフィジカルでバレーボールをしているわけではない。我々も十分に補うことができれば、同じようについていけるはずだ」と『スポーツソウル』に伝えていた。
なお、最新の世界ランキングでは、女子は日本が7位、韓国が36位で、男子は日本が2位、韓国が27位となっている。
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