サッカーベトナム代表が初参戦のW杯最終予選で強烈なインパクトを与えた。
パク・ハンソ監督率いるベトナム代表は9月、自国史上初となるW杯最終予選を経験した。パク監督就任から神話が築かれ続けているベトナムにとって、大きな意味を持つ第一歩だった。
戦いは予想通り厳しかった。かといって、とてつもなくレベルの差を感じたわけではなかった。
ベトナムは去る2日に行われた初戦のサウジアラビア戦で、前半3分にFWグエン・クアン・ハイ(24、ハノイFC)の先制ゴールでリードを奪った。後半には退場者発生と同時にPKで同点に追いつかれ、最終的に逆転負けを喫したものの、強豪サウジアラビアを崖っぷちまで追い込むパフォーマンスを披露した。
意味のない仮定ではあるが、仮に退場やPKがなければ、ベトナムは意外な結果を生み出した可能性もある。
これだけではない。第2戦では、初戦で中国を3-0で破ったオーストラリア相手に善戦した。
前半43分に先制となる失点を許したものの、追加点を許さず、惜しくも1点差で敗れた。むしろ、オーストラリア陣営を緊張させるほどの強力な組織力と素早い攻撃の展開を見せた。フィジカルの差からサウジアラビア戦よりも厳しい試合が予想されたが、期待以上の試合内容を見せてくれた。
ベトナムメディアも自国代表の初めての航海をポジティブに評価している。
『タンニエン』は「ベトナムはオーストラリアを相手によく戦った」とし、パク監督が戦術的に多様な変化を持ち、オーストラリアを苦しめたと報じた。ほかにも、「ベトナムの選手たちが誇らしい」とオーストラリア相手の善戦を絶賛する声もあった。
2連敗を喫したとはいえ、2試合で見せてくれたパフォーマンスを今後も続けられれば、10月にはW杯最終予選初勝利も期待できそうだ。ベトナムは来月7日に中国、12日にオマーンと対戦する。
最も有力な“1勝のいけにえ”は中国だ。中国は9月の予選2試合でオーストラリア、日本に敗れた。
グループB強豪国と対戦して敗れたとはいえ、全体的にパフォーマンスは振るわなかった。目立つような長所も見せられないまま、最終予選を再開でスタートさせた。ベトナムとしては必ず勝利を手にしなければならない相手だ。
また、オマーンは日本に大金星を挙げるほどの強い姿を見せた。中国と比べて相対的に負担の大きい相手であることは間違いない。
ただ、最下位に転落した中国としても、ベトナムに必ず勝利しなければならない。中国激しく抵抗するだろうが、9月のパフォーマンスだけ見れば、ベトナムが中国を恐れる理由はないだろう。
なお、ベトナムは来る11月11日にホームで日本を迎え、最終予選初対戦を行う予定だ。
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