学生時代のいじめ発覚で物議を醸したイ・ジェヨン(24)とイ・ダヨン(24)の双子姉妹の海外移籍説が注目を集めるなか、韓国バレーボール協会(KVA)の立場は変わらないようだ。
韓国メディア『マイデイリー』は8月24日、双子姉妹の移籍が噂されるギリシャの女子バレーボールチームPAOKの球団関係者とのインタビューを掲載した。
これによると、イ・ジェヨンとイ・ダヨンはすでにPAOKと契約を結んだという。年俸6000万ウォン(日本円=約600万円)程度とされ、ビザの問題でギリシャに入国できていない状態のようだ。
また、2人は契約書へのサインやメディカルチェックを終えた状態ではあるものの、ギリシャ当局からスポーツ選手としてのビザが下りていない状態だという。このため、韓国駐在のギリシャ領事館が2人に「韓国を離れギリシャでプレーすることに問題はない」という内容の確認書をKVAから受け取ることを要請している、と同メディアは報じている。
しかし同日、『TV朝鮮』が報じたところによると、電話取材に応じた協会側は「イ・ジェヨン、イ・ダヨン姉妹がギリシャリーグへの移籍を進めていると聞いているが、海外移籍を許可することはできないという協会の方針に変わりはない」と伝えたという。
続けて、「選手側やPAOK、国際バレーボール連盟のどこからも協会宛てに連絡が来たことはない」と一連の報道を否定し、「仮に連絡が来たとしても、移籍を承認することはできないという協会の立場は確固たるものだ」と断言したという。
KVAは、双子姉妹の海外進出の可能性が報じられた今年2月から態度を一貫し続けている。当時、KVAは「性的暴行、暴力、八百長など社会的物議をかもしたり、バレーボール界に重大な被害を及ぼしたりした者に対しては、海外進出の資格を制限する」と一線を引いていた。
また、選手が海外進出するにはKVAから国際移籍同意書(ITC)をもらわなければならないが、KVAは双子姉妹にITCを発給する意思を見せていない。
6月末に興国生命ピンクスパイダーズ所属から自由契約選手となったものの、韓国国内では所属先が見つかっていない状況のイ・ジェヨンとイ・ダヨン。可能性が伝えられる海外移籍にしても、KVAが現在の態度を維持する以上、実現は困難とみられる。果たして、2人の去就問題は今後どのような展開を迎えるのだろうか。
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