ダンロップの韓国子会社であるダンロップ・スポーツコリアが、米国男女ツアー優勝のニュースに満面の笑顔を見せている。というのも、同社が展開するゴルフ用品を使用する選手が、相次いで勝利を知らせているからだ。
今回の主人公は、米国男子ツアーのメジャー大会「第85回マスターズ・トーナメント」で優勝した松山英樹(29)だ。
松山は4月9日(日本時間)から12日まで行われた「マスターズ」で、アジア人として初めてグリーンジャケットの主人公になった。
世界の名だたるトップランカーを抜いて頂点に立った動力には、ジュニア時代から惜しみない後援を続けてきたスリクソンの全般的な支援がある。
特に松山はドライバーのヘッドデザインや打球音、飛距離に非常に敏感だ。2016年から2018年まではヘッドだけで9種類の形態を使用したほどだ。
ジュニア時代からスリクソンの製品で何度も優勝してきた松山だが、一時期は他社のドライバーを使うこともあった。それでも、満足のいくドライバーが見つからなかったことで、再びスリクソンに戻ってきた。
スリクソンも長年築いてきた信頼を基に、松山のためにオーダーメイドによるドライバーの製作に力を入れた。実際、松山もアドレスの状態から見えるヘッドデザインを重要視していた。
松山はクラブ開発段階からアイデアの提示などを行ってきたが、スリクソン側も松山専門の開発者を迎え入れ、オーダーメイドによるクラブ製作を進めた。昨年半ばから松山が使用する「スリクソンZXドライバー」も、選手の手が入った製品だ。
松山は「スリクソンZXドライバーはアイアンのように使いやすく、コントロールしやすいクラブだ。アドレスしたときのペースが一直線で安定感をもたらしてくれるため、予め設計した通りの弾道とショットができる。“マスターズ”最終ラウンドの17番ホールでドロー、18番ホールでフェードの球質を完璧に具現化できたのも、ZXドライバーだったからだ」と褒めたたえた。
歴史的なグリーンジャケット着用直前には、クラブ製作に参加したスリクソンの担当者に感謝の言葉を伝えたほどだ。
回りに回ってスリクソンに戻ってきた松山は、ここ数年間で解けなかった課題を綺麗に解消することができた。自分の望むドライバーで予め設計した位置にボールを運べば、あとはジュニア時代からともにするアイアンとウェッジ(クリーブランド)を使用して楽にピンを攻略できる。
先月に「ゼクシオ イレブン ドライバー」を用いて米国女子ツアーの「キア・クラシック」で優勝に成功したパク・インビ(32)に続き、松山を「マスターズ」優勝に導いた「スリクソンZXドライバー」は、いずれも韓国国内ではダンロップ・スポーツコリアが流通を担当している。2人の優勝によって笑顔にならない理由はない。
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