韓国野球委員会(KBO)は3月4日、2021年KBOリーグ選手団の登録現況と年俸を公開した。
公開された資料によると、10球団の所属選手は計532人(新人、外国人選手は除外)で、平均年俸は1億2273万ウォン(約1200万円)となっている。この数字は昨シーズンの1億4448万ウォン(約1400万円)から15.1%も減少している。
そして年俸総額は652億9000万ウォン(約65億2900万円)で、こちらも昨年の739億7400万ウォン(約73億9700万円)から約86億ウォン(約8億6000万円)も減少している。
平均年俸については2019年に1億5065万ウォン(約1500万円)で歴代最高額を叩き出したが、その後2年連続で減少していることとなる。
懐事情厳しい韓国プロ野球界でも、新しい年俸記録を打ち立てる選手も存在する。
愛知県名古屋市出身で、元中日ドラゴンズのイ・ジョンボムを父親に持つイ・ジョンフ外野手(23、キウム・ヒーローズ)もその1人だ。
彼は3年連続で、その年次においての最高年俸新記録を更新している。KBOリーグのヤングスターとして浮上したイ・ジョンフは、今季でプロ5年目を迎え、5億5000万ウォン(5500万円)で契約書にサインしている。
この額は、昨年までチームメイトで今季からMLBのサンディエゴ・パドレスへと移籍したキム・ハソンが、2018年に記録した5年目での最高額3億2000万ウォン(約3200万円)をはるかに上回っている。
イ・ジョンフはプロ3年目の2019年から2021年まで、3年連続で該当年次の最高年俸をそれぞれ打ち立てており、破竹の快進撃を続けている。
そしてイ・ジョンフとともに注目すべき新鋭は、昨年プロデビューと同時に“怪物新人”と称されたKTウィズのソ・ヒョンジュン投手(20)だ。
2020年の特筆すべき活躍で新人賞を獲得したソ・ヒョンジュンは、年俸が前年比418.5%アップし、今シーズン最高の上昇率を記録している。最低年俸だった2700万ウォン(約270万円)から、1億4000万ウォン(約1400万円)まで上がったという。
418.5%もの上昇率は、SKワイバーンズのハ・ジェフンが2020年に記録した455.6%に次ぐ史上2番目の数字だ。
また、デビュー2年目にして初の1億ウォン台プレーヤーとなったソ・ヒョンジュンは、所属チームの先輩カン・ベクホが2019年に記録した2年目における最高年俸1億2000万ウォン(約1200万円)も超えることとなった。
このように、厳しい財政状況に置かれている韓国プロ野球界でも、年俸を上げざるを得ないほどの活躍を見せるヤングスターが続々と登場している。昨今は米メジャーリーグで活躍する韓国人選手が増えているが、その流れは当分続きそうだ。
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