「1軍を指揮するジョゼ・モウリーニョ監督の基準に合う選手を探している。モウリーニョ監督が“こうしたポジションにはこういう選手がほしい”といった基準を具体的に示してくれたものがある。スカウトチーム長がモウリーニョ監督とミーティングした後、細かい基準が示される」
マンUは2005年、パク・チソン(朴智星)を迎え入れ、大きな反響を呼んだ。パク・チソンは、単なるマーケティング用の選手ではなかった。実力と商品性を同時に備えたスターだった。マンUがよく管理し、プレミアリーグ及びUEFAチャンピオンズリーグ優勝の動力とした。
マンUは2012年、香川もブンデスリーガのドルトムントから迎え入れ、2年間活用した。田村は、「第2のパク・チソン、香川の後継者を熱心に探している」と語る。
「第2のパク・チソン、香川の後継者を熱心に探している。アジア市場で反響を呼ぶという面で韓国、日本選手たちに肯定的な点はあるが、そのために選ばない。実力を優先して見る。
本当に有名な選手の場合、スカウトするには遅いかもしれないため、パク・チソンを若いうちに連れてきたように、素質のある選手たちをチェックしている」
田村はベテランスカウトらしく、韓国と日本選手の特徴も説明した。歳を取るほど国際舞台での競争力が落ちることを皮肉った。
「韓国、日本の若い選手は技術がとても良い。しかし、16歳を起点に、欧州に比べてプレーできる試合が限られており、さまざまなタイプの選手に接することができず、技量が落ちる傾向がある。
欧州では18歳にならなくても、プロの舞台でデビューできる。アジアにはそのようなものもなく、残念だ」
競争のある欧州は若い選手たちの成長速度が速いのに対し、韓国、日本は10代半ばで消えていく選手が多いという意味だ。