未成年を含む女性を脅迫し、わいせつ映像や画像を制作・流布していた“n番の部屋”事件で、“博士の部屋”など複数のチャットルームから収集したわいせつ物を販売してきた高校生たちが捕まった。
彼らは“n番の部屋”で流布された児童・青少年のわいせつ物を大量に収集した後、別のチャットルームで入場料を取りながら販売し、計3500万ウォン(約350万円)の利益を手にした。
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江原(カンウォン)地方警察庁は4月22日、児童・青少年性保護に関する法律違反(わいせつ物販売)などの容疑で、高校1年生A君(16)ら2人を拘束し、残りの3人を書類送検したと明らかにした。
中学校の同級生同士であった彼らは、テレグラム(SNS)のわいせつ物共有ルームの創始者とされる“カッカッ”の“n番の部屋”などで流布されているわいせつ物を、各自が役割分担しながら大量に収集した。
その後、A君らは別のテレグラムチャットルームを作り、わいせつ映像の数に応じて“一般の部屋”、“高額の部屋”、“最上位の部屋”などと等級を分け、入場料を受け取る方式で計1万5000件のわいせつ映像を販売した容疑を受けている。
その方法でA君らが2019年9月から今年3月中旬までに得た犯罪収益は、3500万ウォンに達することがわかった。
警察によると、彼らは“n番の部屋”創設者である“カッカッ”や“博士の部屋”の運営者チョ・ジュビン(24)らの販売方式を模倣し、それと類似の形態でわいせつ物の流通チャットルームを運営したという。
彼らの拘束令状を発行した裁判所も、A君らは年齢こそ若いが、犯行手口や犯罪収益規模を考慮すると証拠隠滅や逃走の懸念があると判断したことがわかった。
それとともに警察は、“カッカッ”の“n番の部屋”を受け継いでわいせつ物を流布・販売した容疑で起訴され、懲役1年の実刑が確定したニックネーム“ケリー”のシン氏(32)からわいせつ映像を購入した78人を立件した。
そもそも韓国で大問題となっている“n番の部屋”事件とは、女性を脅して撮影したわいせつ映像や画像を数十万人がSNSで共有していた事件のこと。組織的なデジタル性犯罪で、20万人以上の有料会員がいたという。被害女性は未成年者を含む70人以上に上る。
そのなかでも“博士の部屋”というチャットルームを運営していたチョ・ジュビンは、アルバイトなどと称して女性を募集し、応募時点で個人情報や顔が映ったわいせつな画像を受け取り、それを口実に脅し、さらに過激な動画を撮影させたとされる。
警察は、わいせつ物の製作、販売、購入、所持などに関するすべての不法行為に対する捜査対象を拡大する方針だ。
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