今年の夏に韓国で始まった“日本不買運動”の影響で、ロッテアサヒ酒類が契約社員の削減に乗り出した。
アサヒビールの販売量が急減したからだ。
ロッテアサヒ酒類は、今年契約が満了する契約社員の営業担当者と再契約しないことにした。ロッテアサヒ酒類が人員削減の決定を下したのは、日本ビールの不買運動が巻き起こったからと見られている。
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韓国においてアサヒビールは、輸入ビール市場1位を長らく維持していたが、不買運動が始まると販売量が急減した。
ロッテアサヒ酒類は、今回の決定の背景や人員削減規模など詳細については明らかにしていない。韓国の酒類業界は、アサヒビールの売り上げ急落による構造調整と受け止めている。
食品産業統計情報によると、第3四半期のアサヒビールの小売販売額は139億5100万ウォン(約13億9510万円)で、前期比69.3%急減した。第3四半期がビール販売のピークに当たる時期であると考えると、売上減少のダメージは大きいと分析される。
ブランド別ビール販売順位でも、アサヒビールは不買運動前の3位から12位に下落した。
ロッテアサヒ酒類は去る11月、コンビニへの納品価格を最大30%まで引き下げたが、11月の日本ビールの輸入規模は減少した。
韓国貿易統計振興院の輸出入貿易統計によると、11月(暫定値)の日本ビールの輸入額は1億4400万ウォン(約1440万円)で、前年同月比97.5%減少したことがわかった。国別ビールの輸入順位でも、日本は1位から17位に落ちた。
それでも日本ビールの輸入額は、9月の600万ウォン(約60万円)、10月の3800万ウォン(約380万円)に比べれば、若干増えたともいえる。
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