セルティック移籍で日本人選手と共闘の噂も…韓国代表チョ・ギュソン、今冬の欧州移籍を躊躇するワケ

彼は昨年末のカタールW杯以後、1カ月以上休息を取った。合間のトレーニングで体は作っているものの、体力、実戦感覚は大きく落ちている状態だ。

このような状況で新しい国、チームに合流し、面識のない選手たち連携を合わせることは容易ではない。ともすると、序盤の不振によって主力争いから遠ざかる恐れがある。

チョ・ギュソンによると、パク・チソンTDも「(適応に)大変な点があるので、もっとよく準備して夏に出てほしい」とアドバイスしたという。事実、冬の移籍で苦労した経験を持つ全北現代の新加入選手イ・ドンジュンからも話を聞き、参考にしているようだ。

ほかにも全北現代との約束もあった。クラブ首脳陣は、夏にチョ・ギュソンの移籍を積極的に支援すると約束したという。移籍金は減るかもしれないが、お金ではなく、選手の未来のためにヨーロッパ進出に対して協力するという意思を明らかにした。これが、チョ・ギュソンが安心して残留を選択できる背景だといえる。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)チョ・ギュソン

チョ・ギュソンが残留するとなれば、全北現代は一騎当千を得ることになる。わずか1週間前までは、キム・サンシク監督はチョ・ギュソンの離脱を念頭に置いて代わりのアタッカーを物色する状態だった。しかし、チョ・ギュソンがチームに残ることとなれば、攻撃陣のめどが立つという状況だ。

2022年、Kリーグ1(1部)の優勝トロフィーを逃した全北現代は、覇権奪回を目指すべく、今冬の移籍市場で戦力強化に集中している。

すでに、ライバルクラブの蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)から天野純を、ヘルタ・ベルリンからイ・ドンジュンなどのアタッカーを獲得し、大邱FCのDFチョン・テウクが加入するなど、攻守にわたって補強を続けている。

チョン・テウクは昨年まで大邱FCでプレーしたセンターバックで、194cmの優れたフィジカルを備えており、年代別代表を経て、A代表の招集経験も持つ実力派DFだ。1997年生まれと若く、兵役免除まで受けているため、今後の全北現代ディフェンスラインを率いる要としての活躍が期待されている。

それだけでなくい、外国人選手を追加で獲得しようと推進している全北現代。すでに元浦和レッズのラファエル・シルバを迎え入れ、拡大した外国人クォーターを活用して新しい選手を調べている。

昨年、宿敵である蔚山現代に覇権を握られたKリーグの強豪が、タイトル奪還のために熱い冬を過ごしている。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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◇チョ・ギュソン プロフィール

1998年1月25日生まれ。韓国・京畿道安山市出身。身長189cm、体重82kg。サッカー韓国代表。韓国Kリーグ1の全北現代モータース所属。2022年シーズンのKリーグ1得点王及びFAカップMVP。2022年カタールW杯のグループステージ第2節ガーナ戦で韓国代表史上初めて1試合2ゴールを決めた選手となり、整ったルックスも相まって国内外で注目度が爆発。W杯前まで2万人程度だったインスタグラムのフォロワー数は現時点で約292万人としている。

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