またしても誤審だ。韓国Kリーグ1(1部)の水原(スウォン)FCが、2試合連続で選手が誤った判定によって退場させられている。
水原FCは3月18日、DFパク・ジス(26)への退場処分が取り消されたことを知らされた。
韓国サッカー協会の審判小委員会はKリーグ1第5節における判定を再確認した結果、17日の仁川(インチョン)ユナイテッド対水原FCにおいて、後半8分にパク・ジスが受けた警告が不適切であるという結論を下した。
当時、パク・ジスは相手のシュートをブロックする過程でハンドをしたと判定されてイエローカードを受け、PKを与えてしまう。そして不幸にも後半25分、再びハンドを犯したとして2枚目のイエローを提示され、退場させられてしまった。
それまでは1-1と均衡を保っていた水原FCだったが、数的不利によって劣勢を強いられ、結局1-4の大敗を喫してしまった。
パク・ジスは前節の城南(ソンナム)FC戦でも、相手FWフェイサル・ムリッチ(26)の決定的な得点チャンスを防いだとして、後半38分にレッドカードを受け退場させられていた。しかし、試合後の審判小委員会によって退場が取り消されたため、次節の仁川戦に出場することができた。
水原FCとしては「誤審の連続で勝ち点を逃した」という気持ちだろう。この2試合とも、パク・ジスの退場が結果に直接影響を及ぼしたと言っても過言ではないだけに、憤りを感じざるを得ない。
もちろん、パク・ジスの退場がなくても負けていた可能性はある。とはいえ、仮に2試合とも引き分けていたとすれば、水原FCは第5節終了時点で4分1敗とし、勝ち点4を記録していたはずだった。また、仁川や城南FCとの差も開かなかったはずだ。
城南FCや仁川は今後の順位争いにも大きくかかわってくる相手なだけに、水原FCとしては負けられない戦いだった。2部から昇格後、未だ初勝利を挙げられていなかった状況だったため、この2試合での巻き返しを図りたかった。
ところが、主審の決定的な誤審によって思わぬ被害を受けることになってしまった。
Kリーグ1では毎シーズン熾烈な残留争いが行われているが、水原FCもその中に加わる可能性は十分高い。勝ち点1、さらには1ゴールが行方を左右する戦いにおいて、2度の誤審がどんな影響を及ぼすかはわからない。
水原FCの関係者は「シーズン序盤だからと言って見過ごすわけにはいかないが、万が一、我々がわずかな差で降格してしまったら、一体誰が責任を取ると言うのか。今回の件がどんな波長をもたらすかわからない。我々の立場としては、あまりに荒唐無稽で怒りを覚えざるを得ない」と厳しく批判した。
VARを実施したにもかかわらず発生した誤審という点で、その深刻さはさらに大きい。一瞬を見逃したことで生まれた誤審ならまだしも、今回の2度の誤審はいずれもVARで確認されながら、判定が正されなかった。これは審判の技量不足を指摘するしかない。
いずれにせよ、水原FCは誤審が発覚してもなんの慰めを受けることもできない。唯一、パク・ジスが次節の全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータース戦に出場できるのが救いだ。
水原FCの関係者は「取り返しのつかないことではないだろうか。今後は同じことが起こらないことを望む。審判がもっと慎重に判断するきっかけになってくれれば」とため息をついた。
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