世界のプロスポーツが揺らいでいる。
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新型コロナウイルス感染症が、全世界の大部分のプロスポーツをストップさせた。経営難に陥ったプロチームも多い。
ここに加えて、放映権問題がプロスポーツの根幹を揺るがしている。
欧州5大リーグ(イングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランス)は世界各国でリーグ戦を放映し、そこで得た膨大な収益によって巨大リーグにまで成長した。
しかし、突如現れた新型コロナの影響で各国リーグは日程を正常通り進められなくなった。だが、終了を宣言したリーグはほとんどなく、大多数が“暫定的な中断”を決定した。その背景には、世界各国メディアと契約した放映権が絡んでいる。
イギリス紙『ミラー』が3月31日に報じたところによると、プレミアリーグは残りのシーズンを中止にした場合、総額7億6600万ポンド(日本円=約1025億円)の損失が発生する可能性があるという。
アメリカに至っては、サッカーのみならずプロスポーツ全体への大打撃が不可避だ。
新型コロナでシーズンが中断されたせいで、多くのプロチームは収益の大半を占める放映権料をもらえなくなるかもしれない。
4月2日、『ロイター通信』は「DAZNは、新型コロナによってすべてのプロスポーツが中断されている状況では、放映権料を支払わない」と報じた。
スポーツのライブストリーミングサービスである『DAZN』は、現在アメリカのボクシングや総合格闘技、メジャーリーグ(MLB)、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、日本のJリーグなどと、巨額の放映権料で契約を結んでいる。
しかし今回、シーズン再開や開始時期が正式に決まるまで、放映権料の支払いをストップすると宣言したのだ。中継できる試合のない状況で、無意味な費用の支出を避けると解釈できる決定だ。
結局、シーズンが再開されなければ、どのプロスポーツも収益を補填できないということだろう。DAZNの決定がそれを顕著に表している。
サッカーをはじめ、あらゆるプロスポーツは世界各国メディアと契約を結んでいる。新型コロナの猛威が止まらず、シーズン中断がこのまま続けば、今回のDAZNのような事例はさらに増える恐れがある。
放映権で多額の収益を得たプロスポーツは、その分選手の処遇を改善し、高い年俸を分け与えていた。
しかし、現在の状況では、そういった部分にも支障が出ざるを得ない。
選手たちの新型コロナ感染をはじめ、給料削減問題など、新型コロナがプロスポーツ界を着実に蝕んでいる。
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