11月18日、NAVERの日本子会社LINEと、ヤフージャパン運営会社であり、ソフトバンク系列会社であるZホールディングスの経営統合ニュースに、韓国で関連銘柄の株価が上昇した。
先週の予告発表で株価がすでに動いたが、同日、具体的な統合案が公開され、韓国の証券業界はもちろん、投資家たちの期待感もさらに大きくなったという分析だ。
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11月18日、韓国の有価証券市場でNAVERは前取引日比2.88%(5000ウォン)上昇した17万8500ウォンで取引を終えた。
17万7500ウォンでスタートしたNAVERは、開場直後に下落し、午前10時頃17万2500ウォンまで下がったが、午後2時頃、52週最高高値となる18万1500ウォンまで上がった。その後に調整があったが、高値を維持した。
東京証券取引所第1部のLINEとZホールディングスも、株価の上昇を記録した。この日LINEは2.18%(110円)上昇した5150円、Zホールディングスは1.20%(5円)上がった422円で取引を終えた。
特に両銘柄とZホールディングス有価証券オプションは、経営統合に関する発表が出てきた直後の同日午前8時30分から8時45分までの15分間、株式売買取引が中断されたりもした。
NAVERはソフトバンクと、LINE、ヤフージャパン運営会社Zホールディングスの経営を統合する合意書を18日に締結したと発表した。NAVERはLINE株式の70%以上を有しており、Zホールディングスの大株主は株式を40%保有しているソフトバンクだ。
LINEは、NAVERとソフトバンクが50対50の株式を持つ合弁会社となり、この合弁会社は、Zホールディングスを支配する共同筆頭株主となる。
NAVERとソフトバンクは、LINEの全株式を取得するために株式公開買い付けに乗り出す。公開買い付けでLINE株式をすべて取得できなければ、株式併合を利用してLINEをNAVERとソフトバンクがすべて保有する会社にした後、上場廃止する予定だ。
NAVERとソフトバンク間のLINEの株式調整後、LINEはソフトバンクの連結子会社となり、LINEが実行する事業のすべてはZホールディングスに移管される。LINE運営会社(LINEが新たに設立する子会社)の株式1株当たり、Zホールディングス11.75株の割合でZホールディングス株式が交付される。
両社はこの日、基本合意書を締結し、12月中に本契約を締結する予定だ。
韓国の証券業界は今回の統合を通じて、両社が保有する長所が相乗効果で最大化するという肯定的な見方を示した。
ユアンタ証券イ・チャンヨン研究員は、「昨年末と今年初め、キャッシュレス部門で激しい競争を行った両社がそれを自制し、市場拡大に力を使わなければならないという必要性で共感したようだ」とし、「モバイルプラットフォームが弱いヤフージャパンと、モバイルコンテンツ、コマースインフラが必要なLINEの両社にとってウイン・ウインの統合となり、今回の結果を生んだ」と分析した。
イ研究員は「今回の統合を通じて、現金中心の日本の決済市場を現金のない決済市場へと変える流れが加速すると期待している」とし、「NAVERとLINEの立場からは、ソフトバンクの1000億ドル規模のビジョンファンドが投資した世界最先端のAI(人工知能)技術の経験を共有することができる点で、AI技術などが一段階レベルアップされる機会になると予想される」と述べた。
NH投資証券アン・ジェミン研究員も「モバイルメッセンジャー(LINE)とポータル(ヤフージャパン)が結合すると、検索、ニュース、モバイルメッセンジャー、決済、ショッピング、コンテンツなど、インターネット・ショッピング・フィンテック・コンテンツ産業を網羅する強力な競争力を確保することができる」としながら、「ソフトバンクの通信加入者と通信サービス商品とのシナジー効果も肯定的だ」と説明した。
KB証券イ・ドンリュン研究員は、「LINEとヤフージャパンが合併すると、両社の合算月間アクティブユーザー(MAU)は1億人に達し、日本国内での市場支配力が強化され、日本以外の地域への拡張にも速度が加わるだろう」と見通した。
彼は「日本のキャッシュレス市場は楽天ペイ、ヤフージャパンのペイペイ、LINEペイなどの3社を中心に成長中」とし、「LINEペイは第2四半期にプロモーション負担などで139億円の赤字を出したが、業界2、3位の両社が合併すれば、競争の減少と顧客基盤の拡大で日本のキャッシュレス市場を先取りする効果が期待される」と述べた。
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